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投信を「食」に置き換えるなら、どのような美味しさを求めますか?

投資信託の話になると「アクティブ派 vs インデックス派」という構図になりがちだが、そもそも考え方が間違っているように思う。そしてアクティブ投信の商品設計に問題があるからこうした誤解が起きるのだ。

たとえば投信を飲食店に置き換えるなら、アクティブ投信はレストランでの食事で、インデックス投信はファーストフードやコンビニ弁当、本来はそれぐらい違う存在なのだと思う。カロリー摂取すなわち投資リターンだけを目的とするなら、後者だけあれば十分。でも投資にお金を回す余裕がある人なら、食に求めるものはカロリー摂取だけじゃないよね?という話。

またいいレストランでの食事は、味はもちろんその美味しさを共有できる人と一緒に食事ができることも大切だし、料理人はもちろん食材の生産者など様々な人の「心」が込められた料理をいただくことで、自分の心も豊かになる。私たちが美味しいと感じる時の幸福感はどこからくるのか? これを追求したレストランが繁盛店として多くの人の支持を集めるようになる。

ところが投信に話を戻すと、飲食店でいうレストランレベルのアクティブ投信がほとんど存在しない。ファーストフードとまでは言わないが、料理の説明は一切しない街の定食屋レベルなのに、料金だけはレストランと同等。それでもなぜか売れてしまったので、そこにあぐらをかいてしまったのだ。だから知恵ある個人投資家は「こんなのぼったくりだろ!」と料金の比較に目がいきがちになる。

いま個人投資家の側からできることは、家族のお祝い事やデートの食事はどのレストランへ行こうかな?と細かく調べるのと同じように、月次レポート等の情報開示を読んで納得してお金を託せる商品を探しているんだぞ!という姿勢を運用会社に見せつけることだろう。

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