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線引きのスキルを上げる

我が家の入試が一段落して、やっと入試を俯瞰的に語ることができる。その家庭にとって入試はn=1でしかない。成功体験も失敗体験もn=1である。だから誰かの成功体験はあてにしない。
それはさておき。x.comなどで線引きの功罪について書かれていたのでふれておく。

線引きは筋トレと同じで、長期間育てるものである。はじめは指導されつつ線を引いて、誰かに評価してもらうことが必要だと思う。
独学で線を引いてきた人にとって「誰か」は「解答」になるだろう。線を引いたところが正解につながれば適切になるだろうし、つながらなければ不要だったということになる。ただし、問題数には限りがあるので、素材文のなかで注目すべき点(設問としてきくことで受験生の力が測れる点)に線を引いても設問として採用されるかはやや難しい。

大前提として、「線引き」は「思考を表現する手段」だということ。はじめは一つの文、段落で「何かありそう」と気づいて、その気づきを記すという作業なのだ。
うちの指導でも、はじめのうちは「なんか大切そう」ぐらいのテンションでゆるく引くことをすすめている。以前書いた「レイヤー」の発想だと、線ではなくフレーズを囲む○、もしくは場面を区切るスラッシュぐらいからはじめる。(レイヤーだと、線は解くときでよい)
小学生だと「しかしに○をつけろ」とアドバイスされて本文をランダムサーチして「しかし」に○をする生徒もいるからである。
低学年に限らず、まだまだ文章を読むときに思考のスイッチが入らない子がいる、そういう子の思考の種火を大切にするのが線引きなのだ。
そこから段落の役割や因果関係など、文章をもとに思考を動かし、素材の中に残していけたら意義のある線引きなると考えている。

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