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鬼滅の刃と飯田泰之先生(明大助教授)と公認会計士試験の共通点

とんでもないタイトルで本当に申し訳ありませんが、この3つの共通点、なんだか分かりますか?

答えは、「型」です。タイトルに記載した作品、人、試験はどれも「型」を重視しています。一つ一つ見ていきましょう。

鬼滅の刃における「型」

読んでない方には大変申し訳ありませんが、知っている前提で話します。

鬼滅の刃に出てくるキャラクターはそれぞれ、呼吸と呼ばれる流派に属しています。それぞれの呼吸には、壱ノ型(例:水面切り)や参ノ型(例:流流舞い)といった、「型」があります。

剣士たちは何度も何度も稽古や訓練を通じて、「型」を身に着け、強敵に立ち向かってていきます。ここで、鬼滅の刃の作者(吾峠氏)の以下の発言に注目です。

できることと、つかいこなすこと、極めることはそれぞれ違います。
繰り返し練習して決まった動作が「できる」ようになったら、それをどんな体勢や状況でも適材適所でだせるようになるのが「使いこなす」ことです。
さらに、その使いこなしている技を、他の誰よりも速く強く、常に最大限の力で出せるよう練り上げることが「極める」ことです。
(コミックス22巻 第193話 113ページより引用)

日本語として「型にはまった」と表現すると、なんだか融通が利かない・柔軟性がない、といった印象を受けますが、このご発言を通じて、まずは型を身に着けることの重要性を再認識させてもらえます。

決まった動作ができることは、戦闘の上ではその前提ということです。その先に「使いこなす」や「極める」があり、決まった動作ができることはすべての基礎でありスタートであるということです。

「型」を身に着けるためには、近道はありません。挫けそうになりながらも、何度も何度も反復練習する―。この世界観、本当に少年魂をくすぐります。

飯田泰之先生(明大助教授)の「型」 

次に飯田泰之先生(明大助教授)の「型」です。私は飯田泰之先生の著書をよく読むのですが、飯田泰之先生は、著書「思考の「型」を身につけよう」の中でこう述べてます。

「大学は浮世離れしたことを教えるべきであり、それが現実的にもっとも役に立つ」

このメッセージが言わんとしていることは、大学で学ぶ学問については、大切なのはその学ぶ内容ではなく、「どのように問題にアプローチしているか」という方法論の部分であるということです。

大学で特定の分野を学ぶ意味は、社会に出てからの思考のベース、すなわち「型」の習得にあるとのメッセージを発信しています。

加えて、以下のような発言も見逃せない点です。

決して、実践的とは思えない問題を繰り返し解くことは、型稽古のようなもの繰り返し、何度も問題を解くことで、少しずつそれぞれの専門分野の「思考の型」を身に着けているわけです」

何かを学ぶ上でも、思考における「型」が重要であること。そのためには、反復練習が欠かせないこと。中には実践的とは思えないものが混ざっていても、愚直に繰り返すこと。

なんだか鬼滅の刃と世界観が共通している気がしませんか?

最後に、公認会計士試験における「型」

とどめに、公認会計士試験についてです。

公認会計士試験における勉強は、大半は計算問題との格闘です。
何度も何度も、テキストや過去問の例題を解く訓練を行い、問題を見た瞬間に反射的に解法が浮かぶように練習します。

AIやIT全盛の現代、大正時代を舞台にする漫画(←鬼滅の刃のこと)の主人公がやるような訓練(←計算問題のこと)、本当にやる意味あんの?と挫折しかけた経験、数えることきりがありません。

加えて、試験で問われる問題も、それがそのまま実践的に役に立つものもあれば、中には「お勉強の世界」ともいえるような、役に立たなそうな問題も多数あります。試験勉強という意味では、それらにぶつからなければならず、その点でも本当に意味あるの?と感じたことも多々ありました。

知識を得ることだけが目的であれば、インターネット、本、セミナー等、手段はいくらでもあり、わざわざ苦労して試験勉強を行う必要はないでしょう。

しかし、試験問題と何度も何度も向き合うなかで、自分にも思考の型が徐々に作られていくことを実感しました。これは、一つの感覚なので、言葉で表現するのはとても難しいのですが、実務でも勉強でも、だんだんと「反射的に」思考がめぐり、理屈ではなく先に答えが見える感覚です。これは、合格者が口をそろえる部分なので、おそらく共通して合格後たどり着ける境地かと思います。

これは、英語の習得に近いかもしれません。いくら英単語帳や文法の参考書を読んだだけでは、英語を使えるようにはなりません。実際に声に出してみたり、英語を使って会話したり、何度も何度も英語の「型」をOUTPUTをしていかないと、言語というのは「反射的に」でてくるレベルにはならないのです。

まとめにかえて

公認会計士試験に合格したものの、私の「型」は、まだまだ「できる」と「使いこなす」の間を行ったり来たりしているレベルだと思ってます(まさに22巻における炭治郎レベル?!)。

それぞれの場面で、学んだ知識を適材適所で出せるように段々となってきましたが、「極める」まで至ったかと問われればまだまだ自信はありません。

また、自分の「型」がどの流派(水の呼吸なのか、霞の呼吸なのか)か分かっていません(←専門性を決め切れていないことを中二病っぽく発言)

しかし、知識そのものではなく、思考の「型」を身に着けることができたのは、公認会計士試験を通じて得た一番の収穫かもしれません。これからも日々の実務や学習を通じて、「型」を磨いていく予定です。

鬼滅の刃ブームの中、今一度「型」の重要性を再認識しつつ、会計士試験の勉強はいかがでしょうか(まとめが雑で申し訳ありません)

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