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上下は食材の宝庫

~いただいたり、物々交換したり、買い合ったり~

「分水嶺」としても知られ、上流に位置しているため水も清らかで寒暖差もあり米も格別、野菜も葡萄もきのこもおいしく育つ、食の豊富な上下町。秋になれば景色も一変、まさに黄金色の田んぼが広がる。軽トラックを運転しながら稲穂を眺め「おいしそーなのぉ」とつぶやく声を聞いた。稲穂がおいしそうとは初耳だった。わたしが感動したのは、とーってもおいしそうに畑に植わっていたカリフラワー。道端の畑。交通量も少ないので排気ガスなど気にもならない。野菜たちは堂々としていて、自由で、立派だったなぁ。春菊も、わさび菜も、水菜も同じ季節に畑にいる。インターネットでググらなくても知ることができる野菜の旬。肌で感じる季節の移り変わり。田舎暮らしの醍醐味は、自然とともにある自分に気づいたり、そして自然に生かされていることを感じられる瞬間にもある。足元に広がる土の感触と匂い。風に乗って聴こえてくる川の流れる音。目に入ってくる山々の緑。飛ぶ鳥の羽音。夜空を見上げれば満点の星空と流れ星。澄んだ空気。冬場は特に星がきらめく。寒さも半端ないけど。その分、春が待ち遠しい。遠くに冬の気配を感じる頃に収穫期を迎える自然薯もこんにゃくもすごくおいしい。あっ、長芋も、とーってもおいしい。

ながいも料理も教わりました

ながいもをすりおろし、納豆と混ぜ、卵も入れて混ぜ合わせてフライパンで焼く。ケチャップをかけて、あつあつをいただく。

同じくながいもをすりおろし、小口ネギとパン粉を混ぜ合わせ、なじんだらスプーンですくって油におとし揚げる。おしょうゆちょいとつけてめしあがれ。

「食」を研究「食」でリハビリ

晩夏から秋にかけての、まちのイベントがひと段落して冬を迎える。少し落ち着いて「わたしにできることは何かな」と思ったとき、市役所の担当者さんからも「食」についての開拓のお話をいただきました。近所の方に「昔食べていたけど、今あんまり食べなくなったもの」「思い出の食べもの」聴きました。

干し芋…さつま芋をゆがいて干す。甘くておいしい。

はったい粉…麦を炒って粉末にしたもの。熱湯をかけて、混ぜて食べる。

ながし焼き…小麦粉、ふくらし粉、砂糖、塩を混ぜて油で焼いて食べる。

ごうならの葉の蒸し物…米粉、餅粉、大豆のおだんご。あんこを入れて葉で包み、蒸して食べる。

ちなみに、買い物事情について少し触れておきたい。府中市(市役所のあるところ)と上下町では車でおよそ40分という距離があるので買い物に出掛けるエリアも異なる。父石~府中市街地は小売店、天満屋、ハローズ、エブリィ、福山市神辺(車で40分~)など。河面や河佐(上下町と府中市の中間に位置する地域)は、松永(福山市)にも足を伸ばせる。上下町は、地元の小売店、隣町の三次市甲奴(車で5~10分)、庄原(車で20分~)、そして世羅(車で15分~)。産直市場は上下町法界山、上下町エーコープ内、びんご府中道の駅、日曜市がある。いずれも車がないと不便さを感じるかも知れない。何より、ご近所さんや地域の方々が旬の野菜くだものお米お惣菜を下さるのがとてつもなく嬉しい。生きていけると思う時がある。

(ありみつりさ)


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