マガジンのカバー画像

おいしい話

10
食べることが好きすぎてダイエットが進まない作者の食エッセイ
運営しているクリエイター

記事一覧

スイーツの香りで脳をだます。フラペチーノよりも甘かった私のダイエット作戦

私はもうダイエットができない体なのかもしれない。 勉強や運動ならば続けていればいつかは成果が出ると信じることができる。だけどダイエットについては何年続けても成果が出る気がしない。 だっていろいろやってるのに体重が三ヶ月前から変わっていないのだもの。 ダイエットを成功できるのは、神に選ばれし限られた者たちだけなの? それとも私のダイエット神への信仰心が足りないの?? 食事の前には「このカツ丼のカロリーがゼロになりますように…」と祈り、体重計に乗る前には「なにかのはずみで体

好きなものをキャラクター化してみたら

「はたらく細胞」が実写映画化されるらしい。佐藤健が白血球になって暴れまわるというだけでもう面白そう。 原作漫画が発売された当時は「細胞の擬人化」という斬新な設定が話題になった。それから10年くらい経った今はあらゆるものが擬人化、キャラクター化される時代である。私が住んでいる市にはご当地ゆるキャラがいるし、近所を走るモノレールは萌えキャラになっている。 現実では極小の白玉団子にしか見えない白血球も、擬人化されて佐藤健になれば途端に面白くなる。作者と佐藤健がすごいだけのような

ビャンビャン麺を食べに行く

名古屋のきしめん、群馬のひもかわうどん、パスタならフェットチーネ。 麺の細い太いではなく、幅でちがいを見せる平麺には抗えない魅力がある。 ただ麺が平たいだけなのに、どうしてこんなに食べたくなるのだろう? そんな平麺の中でも今一番気になっているのが「ビャンビャン麺」だ。 ビャンビャン麺。 ビャンビャン。 名前の響きからして興味を引き付けてやまない。 担々、ジャージャーなどインパクトのある名を持つ麺類は数あるけれど、ビャンビャンはその中でも群を抜いている。 近くで誰かが「ビャ

クランチタイプのタコスが食べたい

タコスって何となくどんな食べ物か知ってるけど食べたことはない、という人が意外と多いのではないだろうか。 タコライスとかスナック菓子のドリトスとかブリトーとか、タコスに近いものを食べる機会はあるが、タコスそのものについては「よしタコス食べよう」とか「メキシコ料理を食べに行こう」とか思いたって行動に移さない限り食べる機会がない気がする。 私は子供の頃に何度かタコスを食べた記憶があるのだけど、それ以来数十年食べる機会がなかった。 たまに子供の時に食べたあの味を思い出しては、ま

蝋燭屋の麻婆麺でかつてない「シビれ」を味わう

私は辛いものがそこそこ好きだ。 特別辛さに強いわけではないのだけど、「辛すぎて食べきれなかったらどうしよう...」とドキドキしながら注文して、「すごく辛い...無理かもしれない...」と辛さやら熱さやら食べきれないかもしれないという焦りやらからくる汗を流しながら食べるのが好きなのだ。 なので辛いと書かれたメニューがあったらとりあえず頼んでみることにしている。 そうしてこれまでに食べた辛いものの中でも印象に残っているのが、今回紹介する蝋燭屋の麻婆麺だ。まあ印象に残っている

カヌレが食べたい

高校生の時にロッテリアで初めて食べて以来、心のどこかでいつも「カヌレ」を求めている。 カヌレというのは、シフォンケーキを手のひらに載るくらいのサイズまで小さくしたような見た目の焼き菓子だ。 表面はしっかり焼かれていて固くカリッとしており、中はしっとりもっちりしている。このカリッモチッの食感がクセになる。表面はちょっと焦げたような苦みのある香りなのだけど、噛むと卵の甘い香りが広がる。 ロッテリアで一時期だけ発売されてそこで初めて存在を知ったのだけど、自分が知らなかっただけ

家族に受け入れてもらえなかったパンのおともたち

朝起きて朝食の準備をする。朝食を作るのは私の担当だ。 家族分の食パンにバターを塗り、妻と子供たちのパンにはとろけるスライスチーズを、自分のパンにはオイルサーディンをのせてトーストする。焼けたらマヨネーズを少量塗ってきゅうりのスライスを並べてその上にハムエッグをのせる。 子供たちのハムエッグはハムと白身の部分だけだ。完全版のハムエッグを出しても必ず黄身だけ残す。 我が家の朝食はパン食である。 日によって卵がスクランブルエッグになったり、チーズをのせる代わりにスプレッドを

コメダで何食べる?

テレビを観ていたらコメダ珈琲特集をやっていて、家族全員が「コメダに行きたい!」という気持ちになったので、週末みんなでお茶をしに行ってきた。 本当は玉子たっぷりピザトーストを食べるためにランチの時間に行きたかったのだけど、子供たちのやる気を引き出すのに手間取り、結局お茶の時間になってしまった。 昨日はあんなに「行きたい!」ってなってたのにいざとなるとやる気がなくなってなかなか動き出さないのは困ったものだ。私もまったく同じタイプであり、それは子供たちにもばれているので面と向か

メンチカツ・デ・イガモタレール

マーク・ウェインズさんの食べ歩きYoutubeチャンネルを気に入ってよく観ている。「フルタイムイーター(フルタイムで食べる人)」という聞いたこともない羨ましい職種のマークさんは世界を旅しながら名物を食べ歩くYoutuberだ。 マークさんがアメリカの肉もりもりフードを食べてる動画を観ているだけでお腹が空いてくる。昨日観た動画では持ってるだけでボトボトドボドボ落ちるくらい肉とソースが盛られたサンドイッチにかぶりついてた。 あれだけたくさん食べても胃もたれしないのが羨ましい。

君は黄身を食べない

うちの子は卵の黄身が好きではない。 ゆで卵や目玉焼きのように黄身と白身が分離できる状態になっている場合は白身だけを食べて黄身を残す。黄身を食べられないというわけではなく、卵焼きやオムレツのように混ぜられた状態なら好んで食べる。オムライスなんか大好きだ。何なら自分でも作って食べる。 親である私も小さい頃は「卵の本体は黄身だ」と考えていて「白身は不要!」と思っていたことがあるので好みは逆ではあるが偏っているという意味では似た者親子だと言える。 そんな子だから、白身と黄身が完