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ストーリーが込められた中文商品名ができるまで。

台湾在住のPiroです。

突然ですがみなさんは大学で受けた授業の中で印象に残っている授業はありますか?

僕は大学生の頃そんなに勉強をしてなかったので今とても後悔しているのですが笑、それでもいくつかの授業は今の自分の礎になっています。

そんな出会えてよかった授業の1つに「英文学」の授業があります。

この授業では英文学を読んで文章に込められた思いを読み解いたり、自分が感じたことなどを自由に発表したりしていました。

この授業のガイダンスで言われた一言

人は物語なしに生きられない

この言葉は今でも自分の胸に深く刻まれています。

当時はただ授業が楽しかったので印象に残っていただけですが、最近この授業で学んだことが仕事で大きく役に立つ出来事があったのでそのことについて紹介したいと思います。

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中文名のルールは?

この授業が役に立ったのは商品の中文名を考える時。
※僕は台湾で現地採用として働いています。

台湾ではやはり英語の商品名より中国語の商品名の方が消費者に商品を認識してもらいやすく、中文名称が商品のイメージを伝える大切な役割をになっています。

中文の商品名を考える時に考慮するポイントはざっくり3点あるかなと個人的には思っています。

1つ目は商品の特徴が表せているか

中文名にする場合も当然オリジナルの商品名の意味が伝わるネーミングにする必要があります。ここがズレてしまうと商品の魅力が伝わりづらく消費者に魅力を伝えられない恐れがあります。


2つ目は商品の音(発音)

商品の特徴を伝えることも大切ですが、中文では商品名を発音したときの音も非常に重要視されています。

例え意味が通じる名前でも発音しにくかったり、聞きづらい音であればNGです。

意味もきっちり表せて、音もオリジナルの発音と似ていれば理想的ですがそのような商品名を作成するのは極めて困難です。

なので、あえてオリジナルの商品名の音に近い中文名を当てる場合もあります。コカコーラの中文名が「可口可樂(kekoukele)」なのもこのパターンに近いですね。


3つ目は文字数

中国語では文字数というのがすごく大切にされています。

例えば新年の挨拶「新年快樂 恭喜發財」このように4文字で揃っていてリズムがあるのですごく発音しやすかったりします。

個人的な感じでは大体2~4文字くらいが収まりが良いかなと思っています。

自分は専門家ではないので上記の見解に対し意見がある方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合は教えていただけると学びになるので非常に嬉しいです!


中文商品名にストーリーを乗せる

まずは中文商品名のルールを確認しましたが、これと英文学の授業の何が関係あるのか気になるかと思います。

実はこの2つは密接に関わっています。

上記の中文商品名のルール(制約)がある中でいかに商品の魅力、つまりストーリーを伝えられるかというのがとても大切です。

商品名を作成する時にまずは商品を理解しなければと思うかもしれません。

実はこれは半分正解で半分は間違いだと思っています。

もちろん商品の特徴を理解することは大切です。しかしいきなり商品を見ていては商品の魅力を伝えきれません。

大切なのはどうしてこの商品の開発に至ったのか、この商品によってどんな問題を解決したいのか、どういう思いでこの商品を作ったのか、どんな人に使って欲しいのかなど、商品に隠れた背景を理解しそのストーリーを読み解くことで、商品に込められた思いや開発までのストーリーをいかに商品名に乗せられるかということだと思います。

この時に大学生の授業で学んだストーリーを読み解く力だったり自分が感じた思いを表現する力というのが活きてきます。

大学生の頃は何が役立つのかわからずに学んでいたことがこうやって何年もの時を経て点と点が繋がって線になる感覚というのは本当に嬉しいものがあります。

普段の業務ではここまで丁寧にできていない部分もありますが、こうやって考えてみると自分の学んだことを生かせた仕事ができていることは非常に嬉しいし、もっと丁寧にこの仕事に取り組みたいと思います。

自分が携わった商品が世の中に飛び出しお客様の手に取ってもらえる。

これは本当に幸せなことだと思います。

これからも1つ1つを丁寧に、自分の歩んできたストーリーをぶつけて新たなストーリーを紡いでいきたいと思います。


いつもありがとうございます。僕は夢や目標に向かって努力する方をサポートしたいと考えています。皆様からの支援はレベルアップするための学習資金として使わせていただきたいと考えています。是非よろしくお願いいたします!!