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【ほびぃ】初めてのキス

 私の趣味といえるものは…

幼少期より親に連れて行かれてた「スキー」

二十歳から流行りに乗ってやり始めた「スノボ」

少年期より親に連れて行ってもらってて、子供が小学生になった頃、再開した「キャンプ」

前の会社にいた時にまんまとハマった「キス釣り」

である。



 新潟ではこれらの趣味でだいたい一年を通して楽しむことができる。

4月から11月までをキャンプシーズンとし、そのなかで合わせて5月末から9月末までキス釣りも楽しむ。12月は降雪を待ってスキー、スノボシーズンが到来し、4月頃に嫁の顔色を見ながらシーズンアウトする。そしてまたキャンプシーズンとなる。

こんな流れで毎年楽しんでいる。



 キス釣りを始めたのは、前の会社を辞める3年前くらいに、その会社の大先輩に誘われて渋々行ったのがきっかけだった。

 その会社ではサークルができるくらいにキス釣り人口が多く、盛んだった。

 私はその大先輩からの誘いを何度も断っていた。やればハマってしまいそうな事がなんとなく目に見えていたからだ。その頃には既に一年を通して遊べる趣味を持っていたし、新たな趣味をはじめられるような時間もお金の余裕もなったからだった。

 しかし、あまりにも熱心に誘ってくれるのでついに根負けし、一回だけと宣言し、参加させてもらった。



 7月の晴れ渡った空の当日、送迎までしてくれると言うので、クーラーボックスに氷と数本のアルコール飲料を入れて参加した。その他の道具は一式貸してもらった。

 いざ釣り始めると、入れ喰いで、持参した酒を飲む暇などなかった。結果その日は、初体験の不慣れな私でも40匹弱を釣り上げることができた。

 

 そして、その日より一週間あまり、私の右手から、あの、キスがかかった時の『びくびくっ!』という生命の躍動の感触が抜けなかったのだった。



 案の定その一回の体験で、まんまと私はキス釣りにハマったのだった。



 そして、私は未だにその『びくびくっ!』って感触にココロ踊らされているのである。



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