第242話 【BLACK EDGE 其の242 毒沼】

BLACK EDGE

著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria

第242話
 【BLACK EDGE 其の242 毒沼】

ブラッドが右手を突き出すとそこから黒いオーラが飛び出す。そしてそれは龍の顔になり、ポイズンへと向かって飛んでいく。

「龍の牙(ドラゴンファング)」

龍のオーラは空を飛び、そして先にある建物にぶつかると消滅した。

威力が下がってる?

ブラッドは自分の技を見て衝撃を受ける。建物を破壊するつもりで放った。しかし、建物に当たるとそこで勢いは死んで消滅してしまった。

だが、ポイズンには当たった。そう思っていた。しかし、

「あっぶなぁー!」

ポイズンの声。そしてポイズンがさっきまで立っていた場所に人が一人入れる程度の穴が空いていた。

そこからポイズンが這い上がってくる。

「ふぅ〜、強力な技だが、俺なら避けられるんだよな」

ポイズンは毒を使い、地面を溶かしてそこに穴を作った。そしてそこに逃げ込んだのだ。

それでブラッドの技を躱したのだ。

穴から出てきたポイズンは両手を広げると再び毒を飛ばし始めた。

ブラッドはポイズンの攻撃を避け続ける。

今の攻撃で倒し切るつもりだったが、避けられてしまうとは……。だが、どうしたらあの毒を避けて攻撃できるか。

攻撃を避け続けるブラッドを見て、スカイが剣を持ちながら叫ぶ。

「私も手を貸します」

「やめとけ。お前にこれをどうにかできるのか?」

「いや、それは……………」

「なら、俺に任せろ」

なぜかは分からないが、今狙われているのはブラッドだけだ。

なら、標的を変えさせるわけにはいかない。しかし、この毒をどうにかする手段をブラッドも持っているわけではない。

ブラッドは攻撃を避けながら地面に落ちていた木の枝を拾うと、それをポイズンに向かって投げつける。

だが、それはポイズンに当たる前に消滅した。

「そうなるか……」

枝が消滅した。そうなると剣などで戦闘してもポイズンには当たらないということだ。

素手でも剣でも攻撃は当たらない。当たりそうになったものといえば、龍のオーラだけだ。

ブラッドはポイズンの攻撃を避け続けていたが、ブラッドが避ける先にポイズンは小さな穴を開けており、ブラッドはその穴に足を引っ掛けてしまう。

「しまった!!」

ブラッドが体制を崩した時、ポイズンが毒を投げる。ブラッドは咄嗟に龍の力を毒の当たりそうな箇所に発動する。

黒いオーラがブラッドの身を包む。すると、毒は黒いオーラに阻まれて、ブラッドに当たることはなかった。

「これは……」

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