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どったばたのぼっちバースデー

昨日、誕生日を迎えました!🎉
それにしても、何年経っても誕生日ってなんだか特別な気持ちになってしまう。わたしだけ?

そういえばなんだかんだ、結婚するまで家族やら友達やら彼氏やらが当日一緒にいてくれることが多かった。
一人ぼっちの誕生日ってなかったんだなぁ、恵まれてんなぁとしみじみ思う。
去年は、病院で面会させてもらえたので、
短い時間でも誕生日をオットと過ごせたが
今は完全に面会謝絶なので、
正真正銘のぼっちバースデー2021だ。

始まりはオットの溶けそうな愛

オットと出会って4年、私の誕生日は2勝2敗。
(昨年&今年は入院中のため、一緒に過ごせなかった )

私は周りの人はせっかちさんが多く
フライングで誕生日プレゼントをくれるので
「おめでとう1号」になれなかったことを今年も悔やんでいるオット。笑

入院記録をしているアプリに、
前日にこんなメッセージが届いてた。


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・・・うれしいねぇ。
けど、こういうのを地で言えちゃうあたり、
前世はイタリア人だったのかな?といつも思う。
ちなみに、11月23日が結婚記念日なので、
その日までになんとか退院したいところ!


そして予言通り、朝からお花が届いた!

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うっれし~♡
あと、追ってこの鳥中華もきた。
ブランドのバッグでも、ジュエリーでもなく
鳥中華。
げき渋。

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ふふふ、よく分かってるな、オットよ。
満点だい!


「頑張れ」って言わないで

実はこの日、中古物件の内見の予約をしていた。

今の賃貸の家では、勝手に手すりなどをつけられないので
そろそろ一軒家に住みたくなったのだ。

日にちは向こうが指定してきたので、
「誕生日なんで無理です」なんて言うわけもなく
そして気づかれることもなく、ひっそりと内見に向かった。


私があまりに運転に自信がないので、
「車に乗せて!」とせっついて
不動産屋のおじさまと一緒に現地に向かった。


内見したのは築40年の家だったが
元一級建築士が自分のために建てた!というなかなかこじゃれた家だった。
2階建てで、2階には温室もあって、そこで蘭を育ててたんだって。
お花が好きな人で、亡くなってしまったけど
「ここ(2階)片づけるとき、一面お花の鉢で大変でしたわ~!」
とおじさんが言ってた。
知り合いだったら、一面の花を見に遊びにきたかったなぁ
と思うような素敵ハウスだった。
これが運命なら、
「アラサーニート、誕生日に家を買う!」みたいなイキったタイトルの記事が書けたんだろうけれど、
現実はそんなに甘くなく。

道中がえらく狭く私の運転スキルでは到底無理なのと、
あまりにバリアフリーと対極な段差だらけな家だった。
駐車場もめちゃ狭くて、オットが車からスラっと出てこれるイメージも1ミリもわかなかった。
家探し、むずっ。

「そもそもどういう経緯で家探してるの?」とおじさまが聞いてくるので、オットのことを話した。
全くわたしたちのことを知らない他人には、こんなにも饒舌になれるんだなと思うくらいスムーズに病気のことも話した。

おじさんは適宜、相槌や質問を入れてくれながら、ほぼ会話も途切れず
私の車が置いてある不動産屋まで帰ってきた。

去り際、

「それじゃっ…いろいろ大変だけど、頑張ってくださいねッ!」


と送り出された。


「頑張れ」
いい言葉だが、時々、突き放された気持ちになる。
もちろんおじさんに悪気はないし、なんなら私を励まそうとしてくれてるのもわかる。
けれども、オットと、オットの病気と付き合うようになって
この「頑張れ」という言葉は酷だな、としみじみ思う。


365日、ほとんどの時間、なにかしらの痛みと闘ってるオットに
なにをこれ以上頑張れというんだい。
生きてるだけで、金メダルあげたいよ

こちとら。

そして、私ももう十分頑張ってるぞ。


だから
「頑張ってるね」「応援してます」

って言ってくれたほうが嬉しいな。
そんな、ネチネチ、考えていた昼下がりでした。


人生初、出前館


なにか自分にひとつくらいプレゼントと思って
家に帰って、ついに出前館デビューしました!

今の今まで、出前館も、ウーバーイーツも頼んだことありません(照)
初回限定クーポンも使って、
2400円のリブロースステーキ弁当が
600円になる!!!という衝撃。
なぜ今までこれを避けて生きてこれたんだろう。

そして意気揚々とポチり、ただただステーキ弁当を正座して待っている私の電話が鳴ります。


替えのパンツ、一丁!

それはオットからの電話でした。
てっきり、お誕生日おめでとうコールかと思って
意気揚々と電話にでたら、なんだか不穏な空気。

どうやら、お通じがきたのに、
ナースコールになかなか応えてもらえなかったうえに
来たナースさんが新人でダンドリが悪く
トイレにいく道中で粗相をしてしまったらしい。

替えのパンツの在庫がないので、至急持ってきてほしい、と。

この時の感情は
「え、もう10分くらいでステーキ弁当来るんやが」

「こりゃあオット、めちゃめちゃ落ち込んでるやろうな」

のMIXだった。

とりあえず、至急!とのことだったので
着替えを詰め込み、家にあったシャインマスカットを一緒にぶちこみ、
家の玄関に貼り紙をして、家を飛び出した。

もっとスマートな、デジタルなやり方ってあったんだろうか。

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オットの気持ちを思うと、のどの奥がギュっとして悲しい。
能天気にステーキ弁当頼んでる場合じゃなかったかな、とさえ思う。

嫁の誕生日に粗相をするオット
自分の誕生日に粗相をしたオットにパンツを届ける嫁

世間的にはどっちが切ないんだろうなどと思いながら
パンツを病院に届けて帰宅する。


冷めたステーキ弁当を食べながら思ったこと

家に帰ると、室外機の上に、ステーキ弁当が届いてた。
うれC!

けれど、オットの一件があってすっかり食欲が失せてしまった。
私はのんきにステーキなんてほうばっていていいのかしら。

そう思ってたら、オットから電話が!

「いやー、まじで、焦ったわ!」
の第一声の声色を聞いて、ホッとした。


どうやら私が危惧していた、
「こんなこともできない自分なら死んでしまいたいモード」には入ってない…!
それだけでも、ヨカッタ、と思って安心した。
(オットはけっこう繊細なのです)

よくよく聞いたら、このおトイレ騒動の間に一口も手を付けてない夜ごはんも、その横に置いていた差し入れのプリンも跡形もなく引き下げられていて
オットは夜ごはん抜きという仕打ちに合ったと憤慨しておられた。

けれども
怒り>絶望 なので、ほっとした。
私からすると絶望モードの方がよっぽど怖い。


安心したのか、電話を切ったらすこし食欲が戻ってきた。
着替えと一緒に、せめてこれで口の中だけでも幸せになって!
と入れてたなけなしのシャインマスカットで一夜を食いつなぐことになったオットには申し訳ないと思いつつ、
私は私ですっかり冷めてしまったステーキ弁当をいただいた。

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結局車出すんだったら、出前しなくてよかったじゃねーか、
という話は置いておいて
この日総じて感じたこと

1人で食べるステーキもおいしかったけど、
UFOでも出前一丁でもいいから、
来年の誕生日はオットの横で一緒にご飯をつつきながら食べたいなぁ。


ということだった。
ぼっちバースデーは、今年で最後になりますように。


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