自分も他人も怖い。3

それは、3時間目の保健体育での出来事だった。
その日用意を全て忘れてしまった私は、正直に先生に話した。すると、

『友達に見せてもらえ。』

そう言われた。

出来ないよ。友達いないし。

そう思いながらも、はい。としか言うことが出来ず、そのまま授業が始まった。
10分ほど経っただろうか。
先生から突然、

『お前見してもらうんじゃないんか。忘れたん自分やろ。そうやって先生から言ってもらえると思って自分から何もせんやつ大っ嫌いやねん。言いやすい子に見してって言えや。』

違う違う違う。そうじゃないんです。何もしないんじゃなくて、出来ないんです。

私には友達がいないから、気安く声をかけるなんて出来ない。
言いやすい子。なんて言われたって誰もいない。
みんながみんな気軽に声をかけれると思わないで欲しい。他の人には簡単な事でも、私はそうじゃないんです。それだけでもめちゃめちゃ勇気がいることなんです。

そんな思いが込み上げてきて、何も言うことが出来ず、ただただ涙が溢れてしまった。

ダメダメダメ。泣くな。みんな見てる。

視線が痛い。必死に必死に涙を押し込めて、何とか泣き止んだ。
そしたらいつの間にか授業は終わって、何事も無かったように次の授業になってしまった。


どちらの出来事も元はと言えば私が悪いことはわかっている。だからこそ、私の心は酷く傷ついてしまった。自業自得という言葉がピッタリだ。

学校、行きたくないな。

つづく。

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