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からあげクン

今日はからあげクンを食べた。
私はふっと、「あ、からあげクン食べたいな」と思う瞬間がたまに発生すり、今日はそんな日だった。

からあげクンは嬉しい事に様々な味が陳列しており、新商品も高頻度で出るので毎回選ぶのに時間がかかる。それなのにレジの横に並んでいるので、店員から見たらレジに向かう様に見えてしまって気まずくなる瞬間があり、それもまたからあげクンのいい所なのかもしれない。(それはないかもしれない)

私はいつも、からあげクンはチーズ味を選んでいたのだが、今日は背伸びをして爽やかレモン味にしてみた。バイト先に行く前のご飯だったので、公園のベンチに座って食べる。付属の爪楊枝を開ける動作でもたついて、蚊が手首に3回止まった。夏だなぁと思った。

口にしてみたら、美味しかった。
レモンと唐揚げのコラボレーションなんだから当たり前だ。

けど、何かが違った。

この味はからあげクンにはあってはいけない。そう私は直感で感じ取った。

そもそもからあげクンの良さとはなんなのか。
鶏肉が薄く茶色い皮に包まれており、噛んだ瞬間謎の旨みに包まれる。フォルムで言えばナゲットの方が近い気がしてくる。
惣菜の唐揚げの特徴であるカリカリ、じゅわ、とはまた違う優しくて奥深い旨さ。歯への優しさ。5個入りという「もっと食べたいな」のギリギリラインを攻めるサイズ感。
からあげクンは、惣菜の唐揚げとは全く似ていないが、『からあげクン』という食べ物として愛されている。
(私も今回の様に「からあげクンが食べたいな」という時にも、惣菜の唐揚げが食べたいとは思わないし、逆も然りである。)

なのにこの、からあげクン爽やかレモン味は、食べた瞬間惣菜の唐揚げを連想させた。
これはローソンの商品開発者が「からあげなんだからレモン味あった方がいいでしょ!」という考えで生まれたものだとは思うが、それは全くの間違いであると私は思う。
私たちは唐揚げを食べにきているのではない。からあげクンを食べに来ているのだよ!!!!!

からあげ✖︎チーズだの、明太子マヨネーズだのという頭の悪い組み合わせが、からあげクンの良さを引き立たせていると言っても過言ではないのだ。
レモンを加えてしまっては、からあげクンと唐揚げを脳内が行き来して迷子になってしまう。「あれ?私はどっちを食べているんだ?」という思考になり、どっちつかずの美味しさで微妙に満足してしまう。そんなのではダメなのだ…
私は頭が悪いからあげクンを食べ続ける。そう誓った。

結論。からあげクンは今年で36歳らしいです。鳥にしては長生きですね。

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