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国家総合職の「政治学」を独学3ヶ月で乗り切る話

全体に共通すること

国家総合職の専門科目は範囲が相当広く、特に国際関係や政治学は覚える学者の名前や学説が非常に多いです。一回で覚えようとするのは無理ですが、一方で時間もないので無闇に何回もスー過去を回すこともできません。

そのため効率よく知識を入れるために、まずはスー過去の各章のはじめにある概説のページに目を通しましょう。覚えるというよりは「出てくる単語が何かを知る」くらいの気持ちで大丈夫なので、1ページ5~10分を超えないペースでさっと読んでください

かける時間のイメージ

政治学は範囲が広く、スー過去も国際関係よりだいぶボリュームがあるので勉強するのに時間がかかります。また、それぞれの範囲の間に関連性が若干薄い印象があり、時間をかけて地道にやるしかなかったです。

スー過去の概説読み:1週間
スー過去の雷マークのみ1周:2週間弱
10年前〜7年前の過去問:2週間弱
スー過去全範囲1周:2週間弱
残り過去問・復習:3週間

政治学は数年前まで出題される問題の数がそもそも多くて、10年前とかになると傾向もだいぶ変わってしまいあまり対策になりません。あくまでオーソドックスなものだけを理解するぞぐらいの気持ちで、細かいところはすっ飛ばして大丈夫です。

スー過去の使い方

政治学はボリュームが多いので、概説を読むだけでも一苦労です。しかもほとんど聞いたことがない内容だったため、僕は概説に出てきた人物と学説を一旦エクセルにまとめました

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時間はかかるしそれほど効率がいい気もしませんでしたが、スー過去の索引は細かいところを省いているので自分で調べる時に役立ちました。この表に出てくるのが必ずしも総合職の頻出ではないので、適宜過去問に出てきた人についての情報を足したり、いらなさそうな人を削除したりしました。

この表を使って自動で問題を作成できるようにしたので、説明書きの内容は選択肢のキーワードになるやつを入れ、似たような人物を排除するために「〜〜とともに」などと入れました。

概説を一通り読み、雷マークの問題を全てやっても、正直全く解けませんでした。そこで過去問数年分といた後に改めてスー過去を全部解くことにしましたが、それでも過去問は6割程度しか取れませんでした。

一旦スー過去を回すのは必須ですが、政治学は総合職だけ異様に難しい印象があるので、総合職志望の方は過去問により力を入れることをお勧めします!

教科書の使い方

政治学は完全に初学だったので大変でした。国際関係と同様に問題を解いて調べる、というのが基本ですが、タイムリーで出版され追加で読んだ中公新書の『現代民主主義』(山本圭、2021)が素晴らしかったので勉強する前にこちらを通読することをお勧めします。

メイン:久米郁男ほか(2011)『政治学補訂版』有斐閣

サブ:松田憲忠ほか(2018)『よくわかる政治過程論』ミネルヴァ書房

また、公務員試験対策を始める前に読んだ以下の本も有用だったので参考として紹介します。

水島次郎(2016)『ポピュリズムとは何か』中公新書
飯尾潤(2007)『日本の統治構造』中公新書

後者については行政学のテキストに使われるらしいです。サブの本もそうですが、政治学と行政学はかぶる範囲が多いので共通して使えるものが多いです。中公新書が多いですが特に意味はありません。。

メインの政治学は辞書のように索引を使って活用しました。わからないことがあればまずこちらで調べます。また、わかりにくい場合や見つからない場合はサブでも調べました。ミネルヴァのよくわかるシリーズは見開きで重要事項が学べるので、公務員試験に関係なく超お勧めです。

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こちらが勉強していたときのノートです。22というのがスー過去のテーマ、No.は見ての通り問題番号、右側が復習のメモです。

解説に載っている内容や、教科書、ネットで調べたことをメモしています。黄色い枠は別のテーマのノートをスクショしたものです。

ネットを使おう

一番役にあったのが、youtubeの「miniいけ先生の倫政チャンネル」です。「高校レベルのことが役に立つのか!!」と思う方もいるかもしれませんが、はっきり言って神授業でした、、1.5倍で何回も同じ動画を見たり、ググる前にこのチャンネルで調べるなど、効率よく知識を入れるうえで最も役に立ちました。

特に日本政治史は何回も見ました!日本史に馴染みがなく、一応日本政治は勉強しましたが忘れたことも多かったので、動画を使って一気に勉強しました。

英文の理論系問題について

国際関係と同じく、政治学も英文での出題があります。論文の一部を切り抜いた問題は結構難しく、対策の仕様がない部分もありますが、理論と学者の名前については比較的楽に対応できます

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このように、出された英文の中から注目すべき箇所を抜き出す作業を何回かやっていくと、同じ人についてどんな角度から問われるかが見えてきます

そうして得られた情報を先ほど紹介したエクセルに書き出し、問われるところに限定したノートを作成すれば、通常の出題にも対応できるようになります。

長くなりましたが、政治学はこの辺で!次は行政学の対策について説明します。

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