見出し画像

海外モンスターデータの使用法~Foundry VTTを使用した海外モンスターデータ活用法~

割引あり

注意:本記事は全編無料です。応援いただけると軽率に買ったサプリメントの翻訳や利用、感想とか捗るので、ちょっと試験的に販売ボタンをつけてみます。
注意2:このページのアマゾンへのリンクは確かアフィリエイトが設定されてると思います。思いますってのは、若い頃に設定したっきり忘れてるからです。10年かけて最近500円ほど帰って来ました。素人でも時間をかけるとお金が返ってくることあるんですね、アマゾンのアフィリエイト。

こんばんわ。勢いに任せて海外モンスターデータの利用について色々話していきます。
今回はこの記事のバナーにある「MCDM Production」が作ったモンスターデータ集である「Flee,Mortals!」のデータやメカニズムをどうやって使ったか、の参考にしてほしいと思います。自分が普段使っているのがFoundry Virtual Tabletop(以後FVTT)という、プレイ自動化機能が充実しているオンラインセッションシステムなので、これを使ってどう準備しているか、を簡単にまとめたいと思います。

Foundry VTTの便利なモジュールたち

Foundry VTTはAPIを公開しているので、いろいろな開発者の方々がmodと呼ばれるプレイ環境の強化を行うためのモジュールを作成しています。それを使うことで、例えば攻撃が命中したときのダメージ処理とか、魔法を使ったときの属性変更とか、アイテムを使ったときの映像的エフェクトとか、そういうのを色々組み込めるようになります。買い切り式の有償システムなんですが、お金を取る分多機能でプレイ時のQOLも上がり便利です。

まぁ、あんまり機能が充実しすぎるとコンピュータゲームと変わらないのでは?っていう意見もわかるのですが、戦闘時の煩雑な計算を避けられるというのはいいことです。
で、ボクはこのツールを使って色々準備しています。ダンジョンマップとか、アイテムの機能設定とか、モンスターデータとか。モンスターデータはSRDのもののは最初から入力されていて日本語になっているので取り扱いやすいのですが、英語のモンスターデータは手入力しなきゃいけないのでは?と思っていました。
ですが、さすがに本国の人は色々考えてますね。PDFからモンスターデータをコピーしてペーストすると、自動的にモンスター用の駒データを作ってくれるモジュールがあるのです!
それがこれ! 5e Statblock importer!

5e Statblock importer

このモジュールを入れると、PDFのモンスタースタットブロックをコピー&ペーストするだけで、すぐにFVTT上で使える駒になるのです!

これをこんな風にコピー&ペーストして…(Flee,Mortals!)より
FVTTのこのボタンを押して…
表示された画面にテキストをコピペすると…
こんな風にモンスターデータとして構成される!

こういう風にして、海外サプリのモンスターデータをどしどし入れていきます。普通の攻撃能力はちゃんとダイスや射程まで設定されるので楽!
このmodがあるだけで海外サプリのモンスターデータはめっちゃ使いやすく仕上がります。

あとですね、割と繰り返し言っていますが、D&D5eのモンスターデータだけなら実は無料で手に入るんですよ。OGLと呼ばれる公開基準ライセンスに沿ったモンスターマニュアルはデータ部分だけ公開されているので。そのデータが纏まっているサイトはこちらです。

このサイトのモンスターデータも、こんな風にコピーして…

open5eに載っているモンスターデータを…
こんな風にペーストして…
こうじゃ!あっという間にコマだぜ!!

こんな風にあっという間に大量のコマを作れるようになります。めっちゃ便利ですねこのツール。愛用しています。D&D Beyondの謎Homebrewデータなんかもあっという間にコマに出来ます。レッツデータ化!!

Minion Manager

また、Flee,Mortals!ではD&D4版に存在していたのだが5版でオミットされたミニオン(数にモノを言わせる雑魚。PCの攻撃が命中したら死ぬ)の概念が復活し、10~20体の雑魚をプレイヤーが一掃する気持ちいい戦闘が演出できるようになりました(この辺のメカニズムは Flee,Mortals!のプレビューで公開されているから、君もすぐ使えるぞ!)。
ただこの辺の処理Foundry VTT上だと面倒臭そうだなぁ…と思っていたら、なんと有難いことに有志の方がミニオン管理用のModを作ってくれました
このmodは、ミニオンモンスターに下のような設定を付加することが出来、多数のモンスターをまとめて運用することを可能にします。

  • 「このモンスターはミニオンである」というフラグ設定

  • 「この攻撃はミニオンによる集団攻撃である」というフラグ設定

  • イニシアチブの時にミニオンの集団に同じイニシアチブを設定可能にする

  • ミニオンからの攻撃の際「このとき何体で攻撃しましたか?」と聞いてくるボーナス値入力画面

  • ミニオンに攻撃が当たった際、オーバーキルなダメージを与えたときのキル数計算(最大HP6点のミニオンに19点のダメージを与えると19/6 = 3あまり1なので4体キルとなる)

これにより、多数の雑魚キャラをまとわりつかせて中盤の戦闘やボス戦の際の足止め・壁役を務めてもらうことが可能になります。これでだいぶ戦闘が楽しい(DMとして)し、プレイヤーも一撃で3~4体まとめてキルすることが出来ます。めっちゃ爽快ですよ。

海外モンスターを出すときの注意点

ここからは自分の場合、であって万人には通用しないかもしれませんが、一応簡単に

読解できない能力を持っているモンスターは避ける

まぁ、機械翻訳はあんまり万能でもなく、正直読解に苦しむようなデータ持ちのモンスターもいるわけです。ビジュアルに惹かれてなんとなく使ってみたいな、ってモンスターもそりゃいるんですが、特殊能力が読み取れない場合は使用を取りやめています。これはまぁ、運用時に戸惑うことをなるべく減らすため、事前に理解できなかったモノは使わない、という割と常識的対応だとは思いますが。

プレイヤーにモンスターのデータを断片的にでも渡す

D&D公式のデータをちょっと改造した程度なら黙って使うこともありますが、本当にサードパーティーのモンスターを使う場合は「あの辺にはよくわからんモンスターが出る」という情報を渡す演出を加えますね。最初のうちは。「今後も訳わからんモンスター出すかも知れないよ」って一応お伝えした上で。2~3回はそういう段取りを踏むとプレイヤーの戸惑いも減るかな、って気がします。
あと、「モンスターの観察」をするアクションを許すのも手です。10分くらい隠密で観察し、ターシャの万能釜にある「モンスターとの交渉」と同じ段取りで「モンスターの脅威度+10」の難易度を超えたら、断片的に能力やモンスター名を伝える(ただし一回失敗したらレベルが上がるか後日同じモンスターに遭遇するまで、このモンスターに対する観察は出来ない、などの提案もする)とか考えてますね。

アートを見せ、モンスターの伝承部分にある描写を細かく行う

まったくよくわからないモンスターを出すわけですから、演出をあっさりさせたのではもの足りない。なるべくアートを見せて、モンスターデータの伝承部分にあった説明を簡単にでもしていくといい。もっとも伝承部分を無視して自分のキャンペーンに合わせた設定にしている場合もあるので、そこは柔軟に行ってみてくださいね。

オンラインセッションじゃない場合の準備はどうするか

これはまぁ、簡単に箇条書きの段取りで伝えます。

  1. PDFにあるアートとスタットブロックを画像としてコピーして、Google Documentなどに貼り付ける。

  2. 能力部分の翻訳を、Google Documentに貼り付けた画像の脇にテキストボックスを設置して、翻訳テキストを貼り付ける。

  3. 印刷物には、必ずメモを取ることが出来る余白を残しておく

  4. それを使用モンスターの数だけ作成し、最後はプリントアウトする。

英語の資料をタブレットやスマートフォンでみながらプレイするのは面倒臭くなるので、データ部分は抜粋して物理で印刷しましょう。使用するところだけ印刷し、その印刷したモノに直接HPの推移とかプレイ中のメモ書きなどをしてください。
あと、それ以外の特殊メカニズムの部分とかもなるべく機械翻訳レベルでいいからGoogle Documentとかにはりつけて、可能なら印刷しておきましょう。DMの手元にあるだけでもスムーズに反応できます。

こんな感じですかね。簡単にまとめましたが、他のオンラインセッション環境でもいろいろ試すことは出来ると思います。まずはトライしてゴーしましょう。失敗は成功の準備運動なので、やればやるほど海外データを使いこなせるようになります。使いこなしてスバラシイDMノヒトになりましょう。


ここから先は

0字

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?