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成功者の告白 神田昌典
今回の著書は神田昌典さんが2006年に出版された「成功者の告白」で、小説のようなビジネス書です
一言で表すと起業家はもちろん、すべて社会人が読むべき「会社の成長シナリオ」を知ることがで、このシナリオを知っているのと知らないのとでは、雲泥の差が広がると思います
会社で左遷された主人公タクがメンター神崎に出会い、一人きりでWebサイトにおけるニッチな市場で起業する
タクの会社が成長する中で神崎はタクに預言者のように会社の壁について指摘する
なぜ神崎はタクの会社を見てもいないのに予言するかの如く問題を言い当てるのか?
それは会社の成長はすべてシナリオに沿っているから、ということだった
ボクは今のタイミングでこの著書に出会うことができて、幸せだと思いました。この著書で今までのボクの問題、これからのことがハッキリと見えてきました
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企業の成長シナリオの展開パターン
その展開パターンは何通りもあるわけではない。舞台が異なり、役者が異なるために複雑に見える。しかしそのシナリオのパターンは多くて3〜4個しかない
独立して何をやるのか?
本音のところは、これで食っていけるのか不安な内容だった。そのプランを話しても電流が背筋を走るようなぞくぞくする感じはない。まだ頭の中の霧が晴れない
ビジネスの成功はタイミング
松下幸之助が21世紀に生まれ変わってエアコンをつくっめも絶対に大富豪にはならない。つまり起業時におけるビジネスの成功と経営者の優劣性は必ずしも一致しない。ビジネスで成功するためには、第一にタイミング、第二にタイミング、第三にタイミング。つまりいつ市場に参入するかが鍵になる。参入タイミングさえ間違えなければ、順調に会社は立ち上がる
4つの時期に分かれる成長カーブ
タイミングとはブームに乗ると言うこととは違う。成長カーブから読み取れる知識は深遠で、ビジネスで成功するための学びのすべてがある。成長カーブは導入期,成長期、成熟期、衰退期の4つの時期に分かれている
どのタイミングで参入するのがいいか?
競争の少ない成熟期や衰退期がいいという考えもあるが、やはり成長期を狙う。成長期にはその事業で得られる収益全体の80〜85%が得られる。残りの15〜20%を導入期と成熟期が分ける。成長期の前半に参入するのは、まだライバル会社も少なく価格もさほど崩れていないので、大きなビジネスチャンスをつかむことになる
儲かるビジネスを見極める目
成長期の前半を見極めて算入するには、知識と情報があれば予測できる。経営者は儲かるビジネスと儲からないビジネスを見極められる目を持っているかどうかが重要になる
未来を予測するには、未来をつくりだす
今の日本ではほとんどの業界が成熟してしまっているというのが一般的な考え方。未来を予測するには、未来をつくりだすのがいちばん手っ取り早い。成長カーブは成熟したら終わりと思われている。ところが成熟後にどんなことが起こるか、これを知っている人と知らない人でら儲かる人、儲からない人が決まる。成熟期というのはじつは“次世代のはじまり”、革新を起こすには最適な時期
コンピューターが生活に浸透する大きな波の後半には、延長線上にある次世代モデルが現れることが予測できる
成長期が見えなければ、既存市場を眺めつつ、成熟している若しくは停滞しているタイミングを見て、新しい波を起こすようにする
専門化できるような隙間を見つける
統計的に成功する確率が極めて高いのが、既存市場のニッチを狙って起業すること。リサイクルビジネスや人材派遣などを見ると今も成長している。成長が一服した総合業種で、専門化できるような隙間を見つけられれば、新しい成長カーブがつくれる
成功したいなら、偶然に注意する
偶然を偶然と思わないこと
ビジネスモデルの3つのポイント
ビジネスモデルを判断するときの大きなチェックポイント
1.ビジネスまたは商品が成長カーブのどこに位置付けられているか
2.ライバル会社との比較で優位性があるか
3.ビジネスを継続するために十分な粗利が確保できるもでるか
起業家が失敗すること
事業の仕組みについてあまり考えることなく,好きなことを手掛けてしまうこと。まずは粗利が高いビジネスを見つける。そして軌道に乗ってから、粗利が低い商材も加えていく。粗が利低い商材をザクにスタートさせると、まず立ち上がらない
社長の時間を確保する
粗利を稼ぐためには社長の時間が過度にとられないことが大切。起業家の一番の罠は、成功することによって忙しくなりすぎること。目の前の日常仕事に時間を取られることになり、営業に社長の時間が使えなくなってしまう。当初のうちは顧客の数を獲得するために社長の時間が確保されていなければならない
100人の顧客をつくるための一人目の顧客
独立して軌道に乗せるまでのいちばんつらい時期は顧客を100何獲得するまで。その後は忙しくて仕方なくなる。100人の顧客をつくるためにいちばん大事なことは、ひとり目の客をつくること。
ひとり目の顧客をつくるためには“お客様の声”を集めること。お客様がひとりもいなければ、商品を無料であげてでもお客様をつくる。はじめから利益を出そうとする必要はない
お客様の声を集めるプロとアマの違い
5万円で顧客を集めるのにどのくらいの期間がかかるか。営業に慣れていなければ試行錯誤の期間もかかる。契約書も作らなければならない。しかし広告費と割り切って無料でサービスすればどうなるか?営業力はいらない。結果的に無料の方が早く、しかも安くビジネスが立ち上がる。
例えば開業の時に行ったセミナーでは友人知人に中華料理を奢るからと来てもらった。それで講演実績ができた。その実績をホームページで案内する。すると間もなく、講師料を払うからと講演依頼が舞い込んできた
アプローチはリピートとスピード
衝動買いできない価格帯の商品の場合、少なくとも45〜60日は悩む。人によっては半年ぐらいはずっとその商品を買うか買うまいか考える。資料請求から購買決定するまでの時間が長いのにも関わらず、焦って結果を判断しない。まずは45〜60日間、できれば半年間は資料請求した顧客をフォローする。
例えば、成功事例レポートを送り続ける。「あなたと同時期に資料請求された方は、もうすでにこんなに成功しています、と
スピードはネット環境で数時間以内で見積もりが返ってこないと契約率は激減する。お客様は具体的な情報をスピーディに提供されないと契約できない。提供する情報が不十分だともっといいところ、もっと安いところがあるかもしらないと他社を探してしまう。料金体系、制作プロセスを分かりやすくホームページ上に明示すること
売上は新規顧客と継続的な収益のバランスを
売上が新規顧客からしか上がらない体制になりがちだが、導入期のビジネスでは、顧客の獲得がもっとも難しい。そこで継続的な収益を確保する安定的な会社の仕組みを作ることが最重要課題になる
自分ひとりで経営しようという考えを手放すこと
どんなに優れたアイデアでも経営者が事業化するだけの時間的余裕がなければ実行できない。会社では毎日、優先順位一位の緊急事態ばかりが起こる。成功し忙しくなることで、将来の成長力を阻んでしまう起業家の罠に嵌まってしまう。
よって業務をできるだけアウトソーシングし、自分ひとりで経営しようという考え方を手放すこと。何か大切なものをひとつ手放すと、それを上回るギフトが得られる。これが世の中の法則だ。
ビジネスと家庭とは密接に関連している
あなたが思う以上に、ビジネスと家庭とは密接に関連している。ビジネスが成長することで生じる歪みが家庭にまで及ぶ。それはあなた自身ではなく、あなたのもっとも大事なもの、パートナーや子供の健康まで侵食していく危険性もある
ニッチ市場において先駆けとなる
ニッチ市場において先駆けとなり、一社で市場を作った。その後、同じコンセプトの競合が参入し、この市場が注目を浴びると新たに複数社参入した。はじめは他社が参入したことで市場が奪われるのではと懸念されたが、そのデメリットより市場が拡大するメリットの方が格段に大きかった。業界リーダーてしての認知されることで先行者利益を享受した
銀行との関係を大切にする
売上ばかりに気を取られていると,運転資金が売上以上に伸びていることを見落としがちになる。銀行からの追加融資を受けなければならないが、無借金経営を目指して、銀行との関係を重視してこないと、そのツケが回ることも
マネジメントチームをつくること
創業4年もすると八割方はマネジメント状の問題に直面する。この時期にいちばん重要なのは、営業の数字を上げることではなく、機能するマネジメントチームをつくること。
マネジメント上の問題とは、社員が病欠しがち、遅刻しがち、社員が居着かない、配送上の問題、売掛金の未回収、品質の低下、社員のモラルダウン、社員が社長の悪口を言い出す、社員の謀反・脱藩など
家業から企業へと生まれ変わる第二創業期
会社が小さいときはひとりで経営できる。クライアントは起業家を育ててくれ、新しいもの好きなので多少品質が悪くて価格が高くても契約してくれる。このときに重要なのは、とにかく好きなことを仕事にしながら利益があがる仕組みをつくること
それに対して、企業とは経営システムがきちんと整い、経営がチームで運営されている状況になる。社長の当たり前が現場に浸透せず、まったく見当はずれなことが行われる。そこでマネジメント上の問題が起こり始める。
それが初期の警告シグナルとなる。それを放っておくと,日常的にストレスが起こるようになり、社員が病気がち、欠勤がちになる。社長はその警告シグナルに気づかず、さらに業務拡大のためにアクセルを踏む。するともっとひどい状況になる。
第二創業期の壁が非常に厚い
日本の会社の90%以上が年商10億円以下の零細小企業だ。なぜかというと第二創業期の壁が非常に厚い。年商8億円ぐらいの会社が来年は10億目指すと頑張ったとたんに、様々な問題が起きて、年商6億円くらいに後戻りする。それが“パターンであることを知らない”から
クレームの質が変わってくる
マネジメント上の問題の根本的な原因はクレームの質が変わってきているのに、会社がそれについていけないことにある。ほんの一昔前のクレームは商品に関するものが中心だった。品質が悪いとから使い方が分からないなど。ところが今は商品に対するクレームではなく「自分を大切に扱ってくれなかった」ということに対するクレームが多くなっているはず。
この自分を大切に扱ってほしいという客にマニュアル的な対応をしたら、相手は逆上して,手酷い言葉を電話受付の女性にぶつける。この怒りを電話を受けた担当者はその怒りを会社で出すことができずに家庭に持ち帰る。家庭に持ち込まれた怒りは、より弱い者、つまり配偶者や子供に向かったり、自分に向かうこともある。会社に行きたくなくなるので、行かなくていい正当な理由を無意識につくるのが病気となる
経営とは機械を動かすようなものではなく、有機的に結合している生命体のようなもの
経営のソフト面でのシステム化
事務プロセスをシステム化するというハード面と同時に、社員や顧客の感情を大切にできるようなソフト面の仕組みが必要になる。例えばクレームに対応する際にはどうすればいいかという仕組み
マネジメント状の問題はルールで解決しない
大抵の会社はマネジメント上の問題が頻頻発するとルールを設け、徹底するためにまずはミーティングを招集する。この段階でベキ論に走る。◯◯すべきと。作ったルールを最初に破るのは社長。だから誰も実行しない。すぐに形骸化する
鬼の経営と仏の経営
鬼の経営は高度成長期では非常に効果的だった。顧客の需要は存在していたから効率よく売ることが大事だった。今の時代は顧客の欲求を喚起しなければ売上は立たない。つまり、欲求を喚起するような商品を創造する力が必要となる。現代では仏の経営スタイルの方が合っている。ゆえに仏の経営の中に鬼の部分も必要となる
機能するチームづくりは子育てと同じ
ステップ1.母親の出番
ステップ2.父親の出番
ステップ3.チーム体制の組み立て
優れたチームを育てるのは子育てと同じ。育て方を間違えると、時間をかけても育たない。まずは母親の無条件の愛を5〜6歳まで与える。その後に父親からの社会的生活をすふうえでの厳しさを教える。サルでも出来るのに人間の男がチームをつくろうとすると逆をやってしまう。まずルールや決まりごとで社員を統制しようとする
身の回りの良いことや新しいことを共有する
まずはピータークライン先生が開発した「グッド&ニュー」というボールを使った簡単なゲームをする。クッシュボールを使って、ボールを持った人は24時間以内に怒ったいいこと、若しくは新しいことを簡単に話して、終わったら周りの人は拍手する。そして次の人にボールを回す。この繰り返し。これを毎日行う。ひとり1分ほど
これは心理学で言う「リフレーミング」と呼ばれる作業を習慣化するゲーム。出来事のプラス面を見るように解釈を変えること。どんな出来事でもプラスに考え直せるような習慣をつけて、会社の文化として定着させていく
自分の居場所を確認させる
もう一つ、ピータークライン先生の「承認の輪」と呼ばれるゲームで、チームのメンバー一人ひとりが大切な存在であることを伝える方法。社員のやる気がダウンするのは自分が認められないときで、辞めるときはこの会社で居場所がないと感じたときだ。
社員同士で何かの記念日にお互いの存在を認める言葉を掛け合う。『◯◯さんと一緒に働くことができて本当によかった。なぜなら…』となぜならの後の文章を完成させて相手に伝える。
もう一つが「誕生日の輪」。『あなたが生まれてきてくれて本当に嬉しい。なぜなら…』
クレドを使って父親的な意志を伝える
次のステップは社会的生活を営むためのルールや規律を徹底していく。お金がかからず、継続しやすく、そしてたいへん強力なのが「クレド」と呼ばれる方法。クレドとは信条という意味。会社を運営していくうえで、絶対に守ってほしいという項目をいくつか文章化する。
リッツカールトンホテルが会社の価値観・哲学りまとめたもの。
朝礼で会社の社是などを“唱和”するなとは似て非なるもので、リッツではクレドカードに書かれたベーシックと呼ばれる20項目について毎日一つずつ話し合う。この20項目について組織全体が無意識に行動できるようになるまで、徹底して教育していく
脳のフィードバック効果で二倍の効果
リッツではラインナップと呼ばれる短い会議でベーシックから一つの項目について、ラインナップリーダーが読み上げた後に、その項目に関連した自分の感想や最近な体験について話し、他のメンバーと共有する
自分の意見をみんなと共有すると脳のフィードバック効果が得られる。自分の意見を口に出して、それに対して他のメンバーが頷くのを見る。これは自分の発信した情報が自分に返ってくることを意味する。自分一人の時と比べて脳の神経回路は二倍のスピードで学習が加速する
クレドは怒りをキッカケとして肯定語に変える
クレドの項目を考える際にはその怒りをキッカケとする。期待や価値観に対してズレている行動を示すもの。もう二度と怒らなくていいように『◯◯してはならない』という文章をいくつもつくる。それを肯定文に直してみる。『△△する』と形はより潜在意識に刻み込まれやすい。
A:月曜に休んではならない
B:休暇を取るときはチームメンバーに迷惑かけない日にする
科学的に組織を育てる
人を動かすようなカリスマ性のあるリーダーである必要はなく、科学的に組織を育て、チームで何かができるという楽しさを持つ
チーム内の怒りを解放する
ステップ0:怒りの解放
どんな出来事にも前向きに解釈し直す習慣をステップ1のグッド&ニューという方法で行ったが、すでにチーム内に怒りがあるときにはうまくいかない。会社内で新しい試みを実行していくにあたって反発が出た場合、一対一で話し合う機械を持って、相手の怒りの理由に徹底的に耳を傾ける。お互いにわだかまりを解消しておく必要がある
会社が成長するための4人の役者
会社が成長するためには4人の役者が必要だ。起業家、実務家、管理者、まとめ役。この役者のうち誰が活躍するかは会社のライフサイクルごとに異なる。
創業時は起業家のエネルギーかま必要。長期的視野のアイデアがどんどん湧いてくる人。想像力があり、そのアイデアを実現しようと行動する。前に進む軍人のような人。
会社はアイデアだけではスタートできない。アイデアを具現化していく人が必要だ。これが実務家。実務家は会社でいえば商品の仕入れを決めたり、配送システムをつくりあげたり、顧客の問合せに対応する体制を構築したりする。短期的な視野な仕事、つまり日常業務を効果的に回す人。
こうして起業家のエネルギーと実務家のエネルギーが協力し合うと会社は成長期に向かって離陸するようになる。
多くの新規事業や起業家が失敗する理由は、起業家と実務家のエネルギーのバランスが取れていないから。どんな素晴らしいアイデアがあっても、それを仕組みにしないとビジネスにはならない。
ソニーで言えば井深大と盛田昭夫、ホンダでいえば本田宗一郎と藤澤武夫、こういうのが起業家と実務家のコンビといっていい。カリスマ社長の陰には、有能な実務家がいることが多い
起業家と実務家が出会うと成長期になる。押し上げられるように売上が上がっていく。そうすると会社のマネジメント能力を超えて売上があがるので、品質の低下、配送上の問題、売掛金の焦げ付き等の様々な問題が降りかかってくる。
この段階からさらに会社が成長していくためには、実務家は管理者と組んで、日常業務をシステム化していかなければならない。管理者とは、会社でいえば経理部門だ。ルールを決めたり、日常業務をルーティン化したりして、短期的な効率を重視する
4人の役割は昔話の桃太郎のように
鬼退治のアイデアを思いついた桃太郎は起業家、最初にお供になる犬は主人に忠実に尽くす実務家、サルは知恵の象徴でシステム化が重要な役割の管理者、キジは愛と勇気の象徴でグループ全体をまとめる、まとめ役
まとめ役とは、社内でお母さんと呼ばれるような存在。小さな会社の場合は奥さんだったり、サポート部門の優しい女の子など。また会社の分裂が深刻だったりする場合は、もうひとりまとめ役が出てくることがあり、これが問題社員。要するにスケープゴートであって、会社のために犠牲になってくれている。問題社員こそ、アンテナ役になってもっとも早く的確に、会社の問題を炙り出してくれる
会社のライフサイクルと崩壊
起業家は成長期に入ると実務家を雇う。両者とも売上を伸ばすことが楽しくて働き続ける。その結果、会社はどんどん成長しだす。するとそれまで目が届いて細かなところが疎かになる。ミスなど含む日常業務を切り盛りするのが実務家で、限界が来る。そこで管理者が現れる。管理者には起業家と実務家がやりたくない仕事を任せられる。
3人の役者が揃って楽になると思いきや、そうは問屋が卸さない。なぜなら起業家はそもそもアイデアマン。アイデアが湧いてきて、それを実行せずにはいられない。新しいアイデアを社内でやろうとする。次から次へと言い始めるから社内は大混乱に。その後始末は実務家と管理者にやらせる。これだけ社内が混乱しても社長は会社にいない。会社にきたら新しいアイデアを持ち込む。
そのうち実務家と管理者は起業家の悪口を言い始める。そこで二人は手を組んでクーデターを起こすことになる。これが組織の崩壊だ。
ほとんどの企業がシナリオ通りに悲劇を演じていることに気づく人はほとんどいない
組織の崩壊にはあと二つシナリオがある
ひとつめは、実務家が起業家に謀反を起こさない場合。組織の中で誰も起業家の独走を止めることができない。起業家のエネルギーが強くなりすぎて、管理者が社内にいつくことがない。なぜなら起業家と管理者は水と油の関係だから
もう一つは実務家と管理者かま強い場合。社内を混乱させ続ける起業家に嫌気がさして、起業家をほっぽり出してしまう。会社に残るのは実務家と管理者。すると規則が非常に厳格になり、組織の硬直化が急速に進む。そして起業家がいないから新しいことはなにもできず、徐々に衰退していく
会社というのは、時期によってまったく異なった生き物であり、経営スタイルを180度切り替えなければならない
悲劇のシナリオを回避する一つ目の鍵は起業家は一時的に会社から離れる
会社をシステム化する間、起業家は会社から離れて遊んでいることが重要。なぜなら起業家はアイデアを出す人だから、社内で活躍するかぎり混乱ばかり招いてしまう。よって実務家と管理者にハンドルを握ってもらって車内でシステムをしっかり構築させる。
そして社内のシステム化が完了したときを見計らって会社に戻る。
すると今度は、また起業家の優れたアイデアで成長事業がスタートする。これが継続して成長できる会社の善循環サイクルだ
悲劇のシナリオを回避する二つ目の鍵は社長がまとめ役なる
第二の鍵は社長がまとめ役になること。そして社員一人ひとりがまとめ役の資質を育てていくこと。家業が企業になると、今度はお父さん、つまり社長がまとめ役にならなければならない。
子供が成長したときのまとめ役は、お父さんのように理念や哲学、生き方を教えてくれる存在になる。そのような存在がいないと企業はまとまらない。それをクレドで行う
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