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「心からの接遇/箕輪由紀子氏」本の要約

#読書メモ 、  

良好な関係を築く言葉の大切さを学ぶ。  

日本の言葉には「言霊」と呼ばれる文化があります。
放った言葉には魂が宿り、責任が生じます。  

そんな言葉のコミュニケーションをビジネスマナーと合わせて学ぶことができる「心からの接遇 箕輪 由紀子 (Yukiko Minowa)さん」を読みました。  

著者のゆき姉さんとは親しくさせてもらっており、普段の会話からも暖かい印象を受けます。とても言葉を大切にしていることが分かります。  

文中より
人間は「心と魂」を持っている
簡単に言えば仕事とはこの「心と魂」をワクワクさせること
トップはその理念とビジョンを毎日のように語り、さらに行動することで「心と魂」を込めていきます  

言葉とはコミュニケーションツールでもあり、相手に投げかける言葉、受ける言葉とその姿勢が良好な関係を創ります。  

本からは「ハートtoハートの付き合い方」の基本から応用まで、そして心の持ちようを学ぶことが出来ます。

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接遇とは?
人と人とが接するときに大切なこと  

◾️第1章 社会人として大切な6大意識  

学生と社会人の違いとは?
1.目的(本分)
2.行動の特徴
3.責任
4.評価
5.収入(生活)
6.人間関係
7.時間  

一般企業では、お客様に満足していただき、買ったり採用していただくことで利益が生まれるという流れになる  

◯顧客意識
病院の場合は、お客様は患者様
患者様に接する部署では「いつも見られている」「聞かれている」と意識すること  

◯協調意識
仕事は一人でしている訳ではありません
周りの人と協力して進めなければならないことがたくさんあります
各自が自分の役割をきちんと果たし、チームに貢献できるようにすることが大切  

信頼関係を築くには、常日頃から笑顔で挨拶を交わす、相手を尊重する言葉遣いをする、必要な課題は「報告、連絡、相談」をするなど、当たり前のことをする  

◯改善意識
どうしたら、より正確に、早く、無駄なく仕事ができるか、日頃のちょっとした工夫が、仕事をより良くしていくことにつながる  

◯コスト意識
目の前のことに、どのようなコストが発生しているかを常に想像して意識する
1.自分が仕事をしていて、どのようなコストが発生しているのか
2.自分は誰の時間をどれだけ奪っているのか
3.それに対して、自分は相応しい対価を払っているのか
このことを意識していると感謝の気持ちが出てくる  

◯目標意識
仕事には目標がある
何を、いつまでに、どの程度、どんな方法で行えば、確実に目標が達成できるかを、まず考える習慣をつけましょう  

目標管理=ピーター・ドラッガー
一人ひとりが自ら目標を立て、創意工夫をして組織目標を分担して達成していくこと  

□6つの理由
1.仕事に対する意欲と満足度が向上する
2.仕事の達成に対する使命感を醸成する
3.自らの仕事の目標と成果を考えるスキルを身につけることができる
4.一人ひとりが創意工夫する習慣が身につく
5.上司と部下で仕事に関して対話の習慣が身につく
6.管理者の負担が減る  

◯安全意識
コンプライアンスとは法令遵守のこと  

◾️第2章 ぜひ身に付けたいマナー  

「マナーとは想像力である」
いかに相手に嫌な思いをさせないか、心地よく過ごしてもらえるか
相手を思いやる気持ちで、どこまで考えられるか、どこまで実行できるか  

◯個人の振る舞いが組織の信頼感につながる
・一人ひとりがその組織の代表
個人のイメージが組織のイメージとなり、信頼感につながる
・コミュニケーションの潤滑油
・仕事の不安が自信になる
・苦情の発生防止  

◯マナーの5つの要素
1.挨拶
2.表情
3.身だしなみ
4.言葉遣い
5.立ち居振る舞い  

◯良い表情のポイント
⑴目尻が下がり気味になる
⑵口の口角が上がる
⑶相手の目を優しく見る  

◯言葉遣い
古代から日本人は言葉に対して特別な思いがあったようです
言葉遣いは心遣いと言われる  

◾️第3章 心からの言葉を素直に伝える

私たちは常に周りの人たちとコミュニケーションを保ちながら生きています

ビジネスでは、上司に報告する、会議で説明する、商品のプレゼンテーションをするなど、いずれも話し言葉が重要な役割を果たす

そこで話すための技術として
「正確に伝える」
「わかりやすく話す」
「簡潔に話す」
「論理的に話す」
「聞き手の心を掴むように話す」
などが要求されます

◯良い聞き方
心を白紙にして聞く
自分の意見や感動に捉われず冷静に聞く

言葉はコミュニケーションを良くするための道具
言葉は常に態度や表情などと表裏一体で、その人の人間性、品性、知性、温かみや思いやりなど、人柄の全てを表現する
「言葉の問題は言葉だけではない」

◾️第4章 クレーム対応で失敗しない態度と言葉

「クレームは宝の山」と言われます
相手がこちらに抱いていた「期待」が裏切られたときに伝えられる組織の弱点や直してほしい願望を伝えてくれる、ありがたい情報

サービスは掛け算
どこかがゼロの評価だと、すべてゼロになってしまいます

事故やクレームが発生しやすくなる要因
カナダ航空局が航空機事故を起こした原因を調べた結果、事故を発生させた原因と要因と、過剰にありすぎるとやはり危ない6要因の2つに分ける
《欠如していると危ない要因》
1.コミュニケーション不足
2.リソース(目的を達成必要要素)不足
3.自己主張
4.認知不足
5.チームワーク不足
6.知識不足
《過剰にあると困る要因》
1.プレッシャー
2.ストレス
3.悪い職場風土
4.n疲労
5.作業中断
6.警戒心の低下

◯どのような理由で苦情を言ってくるかは、話を聞くまではわからない
1.不満を持っているということが唯一の事実と受け止める
2.自分たちが原因で不満を生じさせたことに理解し、共感する
3.先入観は持たない
4.まずきちんと聴くということを理解してもらう

◯こちらの気持ちを相手に知っていただくためのフロー
1.気分を害されたことについてお詫びする
2.相手の言うことをきちんと聴く
3.確認のために要約したり、質問したりする
4.問題が解決できる場合は、解決案を具体的に提示し理解を得る
出来ない場合は、その旨をはっきりと言う
5.話が終わったら、わざわざ苦情を言いにきたお礼を言う

◾️第6章 チームワークの重要性

◯現場の接遇レベルを上げるために大切なこと

1.職員同士のコミュニケーション
①存在承認
相手の存在を認める
上司に気にかけてもらっている、信頼して仕事を任されていると感じられます
②成果承認
成果をあげたプロセスに注目して承認します

2.良い職場環境をつくる5つの条件
①ゴール/目的を明確にする
②情報を共有する
③良好な人間関係の風土をつくる
④公平な評価をする
⑤人が環境をつくる

◯育つための良い空気
・悪いことはすぐに改善しようという空気
・良いことはそらに伸ばそうという空気
・かかわる全ての人たちが、より幸せになるために現状の問題を発見しようという空気
・問題が解決されるのを待つのではなく、自ら解決しようとする空気

◯トップの心得
社員に問題の責任、原因があるとして、働かない社員を責めます
問題は社員にではなく、トップ自身にある
「トップである自分は、本気で社員を愛しているだろうから褒めているだろうか、彼らが輝くように舞台を創っているだろうか、彼らの自己肯定感を高めるための環境を整えているだろうか」
ここから社員を人財と認め、向き合うための第一歩となる

人間は「心とたましい」を持っている
簡単に言えば仕事とはこの「心とたましい」をワクワクさせること
トップはその理念とビジョンを毎日のように語り、さらに行動することで「心とたましい」を込めていきます


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