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【ONE160】タン・リーvsタン・カイ展開予想

勝敗予想

タン・カイのKO勝利を予想します。ラウンドは1、2Rの早いラウンドだと思う。

なぜこの試合に注目しているのか

まず、この試合がフェザー級のタイトルマッチであるという事もあるのだが、僕は元々タン・カイ選手を凄く評価しており、そのタン・カイがついにタイトルに挑戦するので注目している。端的に言うと、「応援している選手のタイトルマッチだから」という事になるのだが、タン・カイは個人的にUFCでもトップにいけるぐらいの逸材だと思っている。なのに、知名度はかなり低い印象がある。この試合もオッズ的にはタン・カイがアンダーだ。この試合が世界に衝撃を与えるタン・カイの出世試合になると思っているので注目しているし、僕の目利きは正しかった事が証明される事を期待している。

両者の戦績・ファイトスタイルについて

■タン・カイ 14-2-0 (Win-Loss-Draw)

14勝のうち12勝がKO/TKOのストライカーだ。2回の負けは全て判定負け。戦績から分かる通り、とんでもない打撃力があるのだが彼の打撃の持ち味は「相手に当てさせず、自分は当てる」を徹底している点である。これを個人的に詰将棋打撃と呼んでいる。リスクの少ないジャブとローで組み立て、相手の打撃は全て捌く。これを続けて相手をジリ貧にさせ、相手をドミネイトするというのがタン・カイのスタイルだ。

強み:ディフェンス力とカウンター

タン・カイは距離感・動体視力・反応が抜群だ。最近の試合で打撃をまともにもらっているシーンはほぼ見たことがない。キム・ジェウォン戦を是非見て欲しい。この選手は前フェザー級チャンピオンのマーティン・ニューイェンをKOしたフェザー級の強豪だ。タン・カイはキム・ジェウォンを1R KOしている訳だが、この試合にタン・カイの真骨頂があると思う。1R序盤からジャブとローを使って試合を組み立てるのだが、タン・カイはキム・ジェウォンの全てのローキックをカットしている。相手にとってかなり嫌な事だと思う。パンチはジャブを2、3発、ボディストレートを1発ぐらいは貰ってしまっているのだが、これもクリーンヒットはさせていない。そしてフィニッシュシーンだが、キム・ジェウォンのリズムを変えたノーモーションの右ストレートにカウンターの右ストレート→左フックを合わせてKOしている。このノーモーションのストレートは色んな選手が使っているが、パッと思い付いたのはリオン武選手、朝倉海選手などだ。普段の打撃のリズムからリズムを変えてストレートを出すのだが、これは有効でもちろん威力は落ちるのだが、相手を惑わす事ができる。RIZIN CONFESSONで朝倉海選手がそう言っていた記憶がある。今まで総合格闘技の試合を見てきた中でノーモーションのストレートにカウンターを合わせた選手は見た事がなかったのだが、タン・カイはキム・ジェウォンの1発目のノーモーションのストレートにカウンターを合わせてみせた。これができる選手がどれほどいるのだろうか。


■タン・リー 13-2-0 (Win-Loss-Draw)

13勝のうち12勝がKO/TKOのストライカーであり、KO/TKO以外の勝利は1本勝ちしているフィニッシュ率100%の危険な選手だ。タン・リーもタン・カイと似たようなスタイルだ。常にステップを踏み、相手の打撃は貰わずに自分だけ当てる。タン・カイと比べてトリッキーな動きが目立つ。基本はサウスポーだが、スイッチも使うファイターだ。

強み:ステップとトリッキーかつ強力な打撃

タン・リーは試合中ずっと左右のステップを使っている選手だ。リングの中央を取ることはあまり多くなく、基本的に相手に追いかけられる展開が多い選手なのだが、相手をステップで捌きつつ打撃を出し、相手に詰められているように見えてタン・リーが主導権を握っているという展開が多い。打撃を打ったら同じ場所にいない事を徹底しているように思える。これを全ラウンド通してやるので、相手はフラストレーションが溜まり無理に詰めてくる。そこにカウンターを合わせてKOというのが多い。タン・リーの特徴として、相手の内側にサークリングする事があげられる。打撃の定石としては相手の外側にサークリングするが、タン・リーはこれとは逆の事を行う。基本的に内側にサークリングしつつ、細かく外側へのステップインとステップインのフェイントを混ぜるのがタン・リーのパターンだ。

試合展開予想

両者とも距離感に敏感なファイターなので序盤は見合う展開が続くと思う。お互いディフェンスがとても良いファイターだが、少し特徴が違っていてタン・カイはとにかく目が良くて相手の打撃を捌く、タン・リーはサークリングと打撃を打ったら同じ場所にいないを徹底するというディフェンス面の違いがあると思う。タン・カイはじりじり詰め、タン・リーはサークリングとステップで捌くという展開に間違いなくなると思う。そこで鍵となるのが前述したタン・リーの内側へのサークリングである。タン・リーの打撃パターンをタン・カイは間違いなく理解していると思うし、それに対する回答も用意してると思う。この回答を個人的にめちゃくちゃ楽しみにている。僕が思う回答は2つある。一つ目は、タン・リーの左ストレートにタン・カイが前手の左フックをカウンターで合わせるというものだ。タン・カイならタン・リーの素早い外側へのステップインからの左ストレートにカウンターを合わせられると思っている。タン・カイはユン・チャンミンとキム・ジェウォンを左フックでKOしている。この強力すぎる左フックが火を噴きそうだ。
二つ目は、タン・カイがタン・リーの前足を潰し、機動力を奪い、ケージに詰めて打撃でKOという予想だ。理由は分からないのだが、今までのタン・リーの対戦相手はローとミドルを蹴る選手が少なかった。唯一蹴ってるな~と思ったのは高橋遼伍選手ぐらいだ。もちろん、他の選手は何発かは蹴ってたが。高橋選手のローキックは間違いなく有効だと思ったし、タン・リーも嫌がってスイッチしてたので、なんでもっと蹴らないのかな~とずっと思ってた。タン・カイはジャブとローで組み立てる選手なのでローは蹴ると思う。そうなった時にどういう試合展開になるか、タン・リーが前述した2つの回答に対する対策も凄く気になる。

終わりに

あと1時間半で答え合わせだ。凄く楽しみ。

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