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7月8日(水) J1リーグ第3節湘南ベルマーレ戦 レビュー

はじめに
 まずは、今季初勝利おめでとうございます!
今節は試合展開・内容共に色々とありましたがそんな中勝ち切れたのは嬉しいことですね〜

 それでは、湘南ベルマーレ戦のレビューへと参りましょう!

1.思い通りに中々上手くいかなかった前半戦。

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横浜FMのスタメンはこちら

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対する湘南ベルマーレのスタメンはこちら

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 試合開始早々湘南ベルマーレの荒いプレーに苦しめられることに。前半8分の段階で湘南ベルマーレの齊藤選手、鈴木選手にイエローカードが掲示される。と早くも荒れ試合になる事が予想された。
両チーム共にチャンスを作り出すものの、得点こそは奪えずにいると、前半23分に飲水タイムが取られる。

 すると、流れは一転し湘南ベルマーレへと。
攻め込む湘南ベルマーレに対し、守り続けながらもカウンターを狙う横浜FMという形に。
鈴木選手のセットプレーに何度脅かされたことだろうか。しかし、横浜FM守備陣がGKの梶川選手を中心に耐え抜き見事に無失点に抑える。
 そんな中でも両チーム共にファウルが増えていき、警告者が前半だけで4名となってしまう結果に。

 横浜FMにとっては、横浜FMらしい攻撃的なサッカーが展開できずに不安を抱える前半となった。

2.弱点を何度も狙われ2失点。反省点が多かったものの交代枠が活かされた後半戦。

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 湘南ベルマーレは後半開始からFWの指宿選手に代えてMFの松田選手を投入。
その作戦が功を奏したのか、指宿選手の高さやフィジカルを活かした攻撃が中心だったのをタイプが全く違う松田選手を投入した事により湘南ベルマーレの攻撃に勢いを増す結果となった。

 すると、後半7分。
ペナルティエリア手前の右サイドから岡本選手のライナー性のパスをファーサイドへと送る。
すると、ペナルティエリア左に走り込んでいた山田選手がダイレクトで中央へと折り返すと、ゴール前へと走り込んでいた中川選手が右足の足裏で押し込み先制点を決め、0-1。
https://twitter.com/j_league/status/1280839047082962944?s=21

 先制点を許した横浜FMは次第にプレーに精彩を欠くこととなってしまい焦りと共に選手の何人かには苛立ちがプレーの中で現れてしまうことに。

 しかし、後半18分。ここでポステコグルー監督が動く。
エリキ選手に代えて水沼選手を、扇原選手に代えて天野選手を。そして、マルコス選手に代えてオナイウ選手。
一気に3枚使ってきたのであった。

 直後の後半21分、再び試合が動く。
ペナルティエリア手前の左サイドで天野選手がボールをキープすると、そのままシュート。ボールは綺麗に弧を描きゴールネットへと吸い込まれる。天野選手の横浜FM復帰後初ゴールを記録した。
1-1。ここで横浜FMが追いつく。
https://twitter.com/j_league/status/1280839298338525184?s=21

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 最初はオナイウ選手へのクロスボールかと思いきや、天野選手の目線を確認するとオナイウ選手のポジションを把握しながらも相手GK富居選手のポジショニングを確認している。
その為、クロス性のボールに見せながらも直接シュートを狙っていた。
 このプレーで天野選手の海外経験からの成長と今後に向けた進化を感じさせる大事な得点となった。

 その2分後に2度目の飲水タイムが取られる。
後半24分にMF松田選手に代えて、FWタリク選手を投入。
松田選手はピッチを後にする際足を引きずっていた事からなんらかのアクシデントによる交代と見れる。

 プレーが再開された直後横浜FMにとって2人目。それも守備の要である畠中選手にイエローカードが掲示される。これにより、横浜FMは伊藤選手・畠中選手の2人にイエローカードが掲示された。
後半28分、その畠中選手に痛いミスが生まれてしまう。
自陣後方でのパス回しをカットされてしまうと、そこから湘南ベルマーレのショートカウンターが開始。
ペナルティエリア中央で受けたタリク選手にシュートを打たれるもピンチを招いた畠中選手が対応。
 しかし、ペナルティエリア左サイドにこぼれたボールに山田選手が反応。梶川選手との1vs1の状態になりシュートを打たれるも、ここは梶川選手のスーパーセーブにより万事休す。

 すると、後半30分。湘南ベルマーレはここで、キーマンとして挙げさせてもらっていた齊藤選手に代えて、17歳田中選手を投入。

 そんなピンチを乗り越えた後の後半32分。
再びペナルティエリア手前の左サイドから天野選手とエジガル選手でのパス交換からペナルティエリア中央へと進入。
ここで再び天野選手の成長と彼の良さが発揮された。
天野選手は相手DFに囲まれながらも細かいボールタッチでキープしつつも前進してシュートを放つと、強烈なシュートはGK富居選手の股の間を抜けてゴールネットへと突き刺す。
この得点により、2-1横浜FMが逆転に成功。
得点後にはエジガル選手に代えて、大津選手がピッチへと投入された。
https://twitter.com/j_league/status/1280839298301001733?s=21

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 このまま横浜FMが守りきり試合を終えるかと思われていた中、その2分後。
ここでも再び湘南ベルマーレ岡本選手がペナルティエリア付近からグラウンダーのクロスをファーサイドの鈴木選手へと送る。
すると、鈴木選手はダイレクトで豪快にシュートを放つと、強烈なシュートはゴール右へと決め、J1プロ初ゴールを記録。鈴木選手の得点により2-2同点。
https://twitter.com/j_league/status/1280838176047656960?s=21

 2試合連続ドローで終えるかと思われていたが、失点直後に後半18分から左サイドでプレーする事となった仲川選手が果敢に攻め込むと横浜FMの攻撃のリズムが生まれていく。

 後半38分。両チーム共に交代枠5枚を使い切る。
湘南ベルマーレはこの試合1アシストの山田選手に代えて、茨田選手。1ゴールの中川選手に代えて、19歳柴田選手を投入。
一方、横浜FMは攻守共に懸命にプレーをしていた高野選手に代えて、ティーラトン選手が投入される。

すると、途中交代で入ったティーラトン選手を起点としたチャンスが生まれる。
左サイドのティーラトン選手からペナルティエリア中央のオナイウ選手へと鋭いパスを送ると、オナイウ選手は相手DFラインの裏に抜け出す動きを見せた天野選手にスルーパスを送ると、天野選手自身が細かいドリブルで前進するもののバランスを崩してしまい、シュートを打てずボールを失いハットトリックはお預けとなった。

 直接の後半42分。ペナルティエリア手前の右サイドから水沼選手がオナイウ選手への正確なクロスを供給する。
ゴール前にいたオナイウ選手が強烈なヘディングシュートを決めて勝ち越しに成功。オナイウ選手の移籍後初ゴールと水沼選手の移籍後初アシストを記録。
https://twitter.com/j_league/status/1280839550055534592?s=21

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 試合終了間際まで2得点目を決めた鈴木選手に苦しめられるものの、見事に逃げ切り横浜FMが今季初勝利を手にした。一方、湘南ベルマーレは開幕戦3連敗を記録してしまう。

 こうして、36回目の神奈川ダービーは横浜FMが勝利を収め幕を閉じたのであった。
※試合ハイライトはこちらhttps://youtu.be/KSnLPJDzHJg
横浜F・マリノス公式チャンネルから

また、ゴールシーンは全てJリーグ公式Twitterからとなっております。

3.この試合でも目立った課題点と今後に向けた収穫点は?

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課題点
・エリキの左WGは難しい(起用するならば、やはり中央でかもしれない。)
・ミスが目立ったDF陣
・この試合でも出てしまった後方からのパス回しでのミス(前節浦和戦でも目立ってしまったパス回しによるミス)
・梶川選手の飛び出す判断
・サイドを徹底して狙われた際の対応


収穫点
・扇原選手の好調の良さ。
・天野選手の成長とこれからの更なる期待。
・4-4-2のシステムもあり(個人的にこのシステムにおける仲川選手の左サイドでのプレーが特によかった印象。)
・熾烈なCF争いが行われる予感
・昨季なかった攻撃パターンが生まれたこと(アーリークロスからのヘディングシュートによる得点。)

4.ボスの采配が的中

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 この試合でポステコグルー監督の采配が見事に的中した。
それは、後半18分に投入された水沼選手、天野選手、オナイウ選手。
試合を終えてみれば、以下のような結果を残した。ゴールもアシストも初尽くしとなった。
水沼選手 31分出場 1アシスト
天野選手 31分出場 2ゴール
オナイウ選手 31分出場 1ゴール

 3-2で終えた神奈川ダービーにおいて、横浜FMの得点は途中交代の選手によって生まれたものであった。
まさに、ボスの采配的中と言っていいだろう。

5.終始危険な存在としてプレーしていた鈴木選手と岡本選手

 試合を終えてみるとこの2名の選手のデータは以下の通り。
※データはスポーツナビから

鈴木選手 1ゴール 走行距離11.2km(クラブ3位) スプリント回数32回(クラブ2位) 最高速度33.0km/h(クラブ3位)

岡本選手 1アシスト 走行距離11.3km(クラブ2位) スプリント回数27回 最高速度33.2km/h(クラブ5位)

 ちなみに、走行距離・スプリント回数共に1位だった湘南ベルマーレの選手は?
それは、MF金子選手。
走行距離 12.6km スプリント回数 34回
驚異的な数字を残しているのが分かりますね。

 後半戦、湘南ベルマーレと対戦する際はこの3選手には気をつけていきたいですね。

6.対する横浜FMのデータは?

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※データはスポーツナビから

走行距離
1位 喜田選手 12.3km 前半6.1km 後半6.2km
2位 松原選手 12.0km 前半5.8km 後半6.2km
3位 伊藤選手 10.7km 前半5.1km 後半5.6km

スプリント回数
1位 高野選手 25回 前半15回 後半10回
2位 仲川選手 24回 前半12回 後半12回
3位 松原選手 19回 前半8回 後半11回

最高速度
1位 高野選手 34.6km/h
2位 仲川選手 34.3km/h
3位 大津選手 34.0km/h

 全体的に見ると、やはりDFである松原選手と伊藤選手は攻撃面でも顔を出したりしていましたが、特に前半終盤に見せた湘南ベルマーレの猛攻に走らされていた印象が強いですね。
それにしても、後半途中出場の大津選手の最高速度が34.0km/h。気合が入ってる証拠ですね。

 湘南ベルマーレと比較してみると劣ってしまっています。
後半戦、湘南ベルマーレとの試合にはこの差を少しでも埋めつつも前半から内容のいい試合にしていきたいですね。

7.個人的MVP

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横浜FM 天野選手
 途中出場でありながらも、流れを変えるプレーを見せ終えてみれば2得点。惜しくもハットトリック達成とはならなかったものの、コンディションの良さを見せていた。
この活躍によりマルコス選手とのトップ下のポジション争いに一歩前進したのではないだろうか。

湘南ベルマーレ 岡本選手
 2得点目を決めた鈴木選手も終始横浜FMにとって危険な存在としてプレーしていたが、試合を終えてみると、湘南ベルマーレの2得点に岡本選手が絡んでいる(2得点の内、1アシスト)。

 そして、なによりも1試合を通して横浜FMの左サイドを終始支配していたことや、前線への推進力の高さや積極的な攻撃参加と共に攻守ともに安定感があった印象。

8.まとめ

 終わってみれば3-2と勝ち越しに成功し、今季初勝利を収めた試合だったが前半の内容が次のFC東京戦でもあってしまうと、簡単に得点を許してしまい横浜FMにとっては苦しい展開となってしまう。また、最終ラインからのパス回しによるミスがこの試合でも出てしまったので致命的なミスは今後失くしてほしいところだ。

 なので、この試合でも再び出てしまった守備面の課題点や新たな課題点を過密日程の中ではあるが、徐々に修正していかなくてはいけない。
攻撃面においてはそろそろ「あの男」の得点が見たいものだ。

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