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鶏と魚

わたしが住んでいる岡山に二代目麺処くるりという味噌ラーメン屋さんがあります。
お昼営業でいつも行列の人気店です。

ラーメンにどハマりしていた時期があり外食の1/2くらいラーメンでした。
県外に出掛けた時も美味しそうなお店が見つかればラーメン、ラーメン、ラーメン。

富士麺ず工房という製麺所さんの影響もあるのか岡山には美味しいラーメン屋さんがたくさんあります。
その1つがくるりでSNSでも美味しいと評判。
是非食べてみたいと友達と並んで食べました。
確かに美味しかったですが個人的に好きなラーメンではありませんでした。

一口目から食べ終わるまで鳴り止まない猛アピール
美味しいだろ?
美味しいよな?
美味しいよなあ!!!???

こちら側に美味しいと思わせる余白のない騒がしさに疲れ、また食べたいと思うことはありませんでした。


大学生の頃住んでいた高知に一番好きなラーメン屋さんがあります。
店名は鶏と魚。

醤油、味噌、塩など複数メニューがあり、麺は手打ちのちぢれ麺かストレート麺を選ぶことができます。
美味しいお醤油を使われていると聞いていたので醤油のちぢれ麺をチョイス。

一口ずつゆっくりと
わたしはラーメンを、ラーメンはわたしをうかがうように歩み寄り
ラストスープを残らずひと飲み

その時はじめて
めっちゃ美味しい
そう思いました。


岡山のくるりも高知の鶏と魚も美味しいことに違いはありませんが、美味しいという言葉の内面が大きく違います。

今のわたしにとっての美味しいは「味が良い」ではなく「気持ちいい」です。

例えば祖父母の家の裏に広がる田んぼ道で見上げた天の川
格上のチームに逆転勝ちしたバレーの試合
お母さん、お兄ちゃん、弟、そうちゃんと過ごした一昨年の夏休み

年が変わり寒いうち、また鶏と魚のラーメンを食べに行く予定です。

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