後悔の向こう側へ


なあなあ。

…今日は眠たいから、ストレッチして寝ようよう。

"わたし"が泣いてる理由、わたしなりに考えたんやけど。

ほう。言ってみ?

ズバリ、過去を悲しむ"わたしたち"にうんざりするからでしょう!

人はそれを後悔と呼ぶね。

あー、それそれ。

何を後悔してると思う?

…ある時、上手くいってるって思ってた人について?

あの頃は、わたしの甲羅が鉄鋼の鎧だったから、"わたし"としては後悔のしようが難しいんだけど。

そのぶん、わたしはやり切れんなあ。

例えば?

一度、向こう側の"真ん中"から、扉が開く音がしてな。でもわたし一人で、恐れをなして大間違いしてな。すぐに聞こえなくなってしまった。

ごめん、それってたぶん…元を辿ると"わたし"の仕業…

へ?

いやだってさ、あんなの、いきなり先出しじゃんけんチョキー!じゃん。その不思議な指と指なにー!?って驚きのあまり、"わたし"の最速で揺れたの。わたしが硬まる前に。

じゃあ、その揺れに耐え切れず、後出しじゃんけんグー!しちゃったってわけか。

そこはパー!!って叫びたかったけど、わたしの硬化が追いついて届かず…

…あの時、"わたしたち"だったら、寂しかったって"わたし"の声で怒れたかもって、今更思うなあ。

揺れと掛けまして。

おう。

地震ってさ、エネルギーが少しずつ溜まって、限界点に達するタイミングに現れるじゃない?それまで水面下で起きていることに気づけない。

うん。

表面上、上手くいってるって思っていた過去と同じように、上手くいってないって思っている今、深層についてわかる術はないの。大きなことが目に見えてやっと振り返ることができる。まさに後悔先に立たずだよね。

まじで先に立たん!

でもね、変えられない過去を、この先どう解消していくかは"わたしたち"次第なんだよ。遅い、とか早い、とかはない。タイミングがあるだけ。そこに立つための準備が必要だっただけなの。

…まずは、手放せないことを受け入れようか。

うんうん。わたしはさ、"わたし"を硬めていた後悔から、これからは何も決めないって、決めてくれてるでしょ?

決めちゃってんね。

それが、わたしを痛めているのだとしたら、"わたしたち"の期待とはズレてしまうの。それにさ、今でも時々、動けなーい!ってこと、あるし。

うっすら認識あり…

それでも、わたしの"ごめん"が聞こえるから寂しくはなくてね。だから今ここで1つ決めちゃおうよ。例えば、来年中、いや来春にはあの場所で生活を始める!とかね。

決めたいことバレちゃってんね。

この期待に向かって進めば、悲しみにうんざりしている場合じゃなくなるさ。

決めるかあ。

わーい。


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