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スピッツの美しい鰭について
スピッツの「美しい鰭」について
2023年にリリースされた最近の曲です。
はじめ、鰭を「ウロコ」と思い込んでましたが草野さんがサビで歌っている通り「ヒレ」と読みます。
ふと久しぶりに聴いて見えた、リリース後すぐに聴いていた時にはなかった世界観をシェアします。
発端は一番目のサビの直前です。
あの日のことは忘れないよ
しずくの小惑星の真ん中で
「しずくの小惑星」
これを涙(哀しみ)だと思いました。
最近よく泣いている自分が重なったのかもしれません。
このように捉えると、その前後の詩のイメージが深く広く映るようになります。
流れるまんま 流されたら
抗おうか 美しい鰭で
壊れる夜もあったけれど
自分でいられるように
(サビ)
抗おうとしているのは、社会に対してでも誰かを相手にしているでもなく、自分自身の哀しみなんだ、そう聴こえてきます。
波音で消されちゃった
はっきりと聞かせろって
わざとらしい海原
(歌い出し)
「波音」や「海原」が涙の隠喩のようですね。
流されるまんま 流されたら
出し抜こうか 美しい鰭で
離される時も見失わず 君を想えるように
(二番目サビ)
同じように、自分の哀しみを「出し抜こうか」と歌っています。
哀しい時は素直に泣いちゃって、少し落ち着いたら抵抗して、あざむいたっていいじゃないか。そんな風に哀しみと戯れたらいいんだよって。
秘密守ってくれてありがとうね
もう遠慮せんで放っても大丈夫
(二番目サビの直前)
感謝の相手は涙を流せなかった自分自身でしょうか。思い切り泣いて秘密なんて吐き出しちゃえ!ってね。
ちなみに「美しい鰭」とは
100回以上の失敗は
ダーウィンさんも感涙の
ユニークな進化の礎
(序盤の一節)
失敗し続けて築かれた、誰にも等しくある世界に1つずつだけの基本ってことかな?
メロディで感覚的にいいなと思ったら、歌詞をメロディに乗せずに頭で読んでみます。
その度、やるじゃ〜んって、自分の感覚を誉め上げます。
最後まで読んでくれた有難い皆さま、是非メロディに乗って聴いてみて下さいね。
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