島井しましま

小説を書いたり、日記みたいなエッセイみたいなものを書いたりする予定です

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最近の記事

虐待なんて言葉が広辞苑から消えた日にきっと会いましょう

祖父のことが嫌いだった。いや、現在進行形で嫌いだ。祖父は人の傷つくことを平気で言う人間だった。ボケてしまって丸くなり、日がな一日ぼんやりとテレビを眺める無害な人になった今も別に好きではない。お葬式で泣かないと思う。 わたしは数年前に大学を退学した。うつ病が治る気配がなく、このまま大学という名の希望、つまり絶望を抱えたまま鬱の相手をするのは少々無理そうだと判断したからだ。でも出来ることならやめたくなかった。当たり前だ。高校時代、わたしは結構勉強を頑張ってきた。学年1位を何度もと

    • 鬱に勝ったと履歴書に書かせろ

      私は精神障がい者、25歳で就活中です。 とある障がい者採用に落ちました。 それについて、思ったことを書きます。 私は今回の不採用でひどく傷付きました。 理由のひとつとして私のある意味特殊な自己肯定感の高さがあります。 私は大学1年生、18歳で鬱になり大学を中退しています。 18で鬱になり、25で就職活動出来るまで回復したんだから充分すごいだろ!という自負がありました。それくらい鬱には苦しめられたからです。のたうち回って、喚いて、泣いて、叫んで、生まれてきたことを後悔して、苦

      • 骨(短編小説)

        強酸の雨を浴びて死んだと思っていたら、いつのまにか異世界の子供の骨になっていた。状況を理解するのに大体二年くらいかかった。意味不明すぎて。 どうやら俺は「ニホン」という国の「オオウチユウリ」という子供の骨になったようだ。目は見える、耳も聞こえるが、体は俺の意志とは関係なく勝手に動く。そしてハッキリと俺は人間ではないことが分かる。誰かの中に勝手に入っている気味の悪い感じに慣れるのは大変だったし、体はあるのに思い通りに動かない(むしろ勝手に動く)というのはだいぶ混乱した。 俺が骨

        • うつ病格闘記①

          うつ病。漢字では書かない。だって鬱病って、見るからに難しい。なかなか理解されない理由の一つかもしれない。 十八歳の時にうつ病になった。大学に入って二ヶ月後のことだった。あまりにも眠れず、毎夜泣いて、外に出られなくなるどころか一人暮らしの部屋のベッドから降りると動悸がするようになった。お陰でトイレに行くにも一苦労だった。道端で突発的に泣き、入ったばかりの大学の授業に出られず連絡もできずいやはやわたしに何が起こったんだ!? と思ってまず婦人科に行った。 「あなたここじゃないよ」

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