自動索引されたMEDLINEレコードはヒトのRCTを除外する頻度が高い
MEDLINEで長年（2008 versionといずれのフィルターにも書かれていてもう15年以上も改訂されていない！）使われてきた動物のみの論文を除外する検索アルゴリズム(RCT検索フィルターの一部）の使用に注意書きが追加されたというお知らせが目にとまりました。
（すこしまえに #medlibs な方々の話題にも挙がっていました）
https://sites.google.com/.../issg-search.../home/humans
Askinさんらによる学会発表で明らかにされた課題に基づくものです
Filtering Failure: use of exp animals/ not humans.sh with automated indexing
もちろん、これは自動索引データのみの問題ではありませんが、キュレーション、人手による索引データと比べると不適切な除外率が6倍高かったという事実は考えさせられます。
結構（いや、かなり）重宝している身としては、なんとかならない（索引の品質を）のかなと思ったりもしますが、現状は注意を払いながら使うまたは使ってみて落ちる分をカバーするの2択のように感じます。
一例としては、以下のような文献がこのフィルターを使用した場合検索から漏れてしまいます。
Pourfard H, Ahmadi A, Habibi Z, Asadi-Samani M, Shahinfard N, Soleimani A. The Effect of Tang Forte (Royal Jelly) Capsule on Hypoglycemia and Clinical Course in COVID-19 Patients Under Corticosteroid Therapy. J Evid Based Integr Med. 2023 Jan-Dec;28:2515690X231165333. doi: 10.1177/2515690X231165333. PMID: 37038340; PMCID: PMC10103254.
PubMedの索引情報ではRandomized Controlled Trialのpublication typeが付与されています。
しかし、MeSHにはAnimalsとBeesしか付与されていないため（Humansは未索引）このフィルターを使用した場合落ちてしまいます
これをOvid MEDLINEの情報で見てみるとIndexing MethodがAutomatedとあり、自動索引で作成されたデータであることが分かります（そういえば、このフィールドPubMedにはない！。見える範囲には）
RCTの文献を拾いたい検索では、（スクリーニングの結果除外されるとしても）これは落としたくないところではあるかと思います。
また、RCTではありませんが、ほかにヒトを対象にしているけどhumansが索引されていない文献、今回の例ではざっとみたところPMID:34011555、32520031などもあり、Indexing MethodはAutomatedでした。
もちろん、これらはPubMedのフィルター機能 humans limitでも落ちてしまいます。
[余談]
NLMの索引方針には #medlibs な皆さんがすでにいくつの観点から調査とし指摘をされています。
Brief communication concerning the implications ofalgorithmic indexing in MEDLINE
Exploring the impact of automated indexing on completeness of MeSH terms
Automated indexing using NLM's Medical Text Indexer (MTI) compared to human indexing in Medline: a pilot study
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