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「リキッド消費」について考える

Z世代などの最近の若者に当てはまる
傾向として、「所有」にこだわらない
消費性向
が挙げられる。

ここ10年ほどで、「サブスク」が社会に
すっかり浸透してきたのもその流れに
あると言えるかもしれない。

車を持たず、カーシェアでOK。
家を持たず、シェアハウスでOK。
家電を持たず、リースでOK。
洋服を買わず、レンタルでOK。
楽曲を買わず、サブスクでOK。

こんな消費の仕方が増えているのは
もちろん認識していたが、
これらを含む「流動的な消費」の
スタイルを総称
して、
「リキッド消費」と呼ぶらしい。

こちらの記事では、この新しい消費
スタイルには以下の4つの特徴がある
旨を論じている。

1.購買の流動性
2.所有しない消費
3.脱物質/経験志向
4.省力化

出典:インテージ 「知るギャラリー」2021年9月27日公開記事

1.購買の流動性
同じものをずっと購買せず、
コロコロと変わる気分に応じて
買うものを変えていく。
バラエティに富んだ消費を好む
言える。

2.所有しない消費
所有にこだわらず、シェアリングや
レンタルで済ます。
買ってしまって失敗するのが怖い、
という最近の若い世代に多く見られる
極端な失敗回避志向もあるかもしれない。

3.脱物質/経験志向
デジタル化の進展で、必ずしも物理的に
存在しない「経験」の消費
機会が増えて
いると言える。
思い出を振り返るのに、従来は写真の
焼き増しが必要だったが、今はスマホの
画面が代替してくれるのが良い例。

4.省力化
いわゆるコスパ、タイパ志向のことだと
考えると分かりやすい。
欲しいものがあっても、あまりに労力や
時間をかけるのは好まないのだ。

上記記事では、この「リキッド消費」を
セグメンテーションやターゲティングに
応用することが可能
、との見方を示して
いる。

いわゆる「クラスター分析」と呼ばれる
手法で「リキッド消費」性向の高い人を
抽出、他のクラスター(くくり)と分け、
特徴的な価値観をあぶり出すことにより、
マーケティング・アクションの精度を
高めることができる
ということだ。

「リキッド消費」の考え方自体は、
実際の市場、消費者における状況を
分析した結果導き出されたもので、
勿論分析自体は正しいのだろうが、
「結果論」の域を出ない気がすると
いうのが正直なところ。

命名の妙で、「リキッド消費」という
聞き覚えのない言葉を提示されると、
何だろう?という好奇心が頭をもたげ、
新鮮な響きと相まって強く興味を引く。

実は、私自身この言葉を知ったのは
つい最近のこと。
元記事が2年以上前のものであり、
2年経っても一般に定着しているとは
言えない状況を考えると、
そこまで使い勝手の良いコンセプトで
あるとは言えない
のかもしれない。

とはいえ、「Z世代」の消費スタイルを
端的に表している
との評価が可能かも
しれず、今後の定着度合いを注視して
おこうと思う。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。