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都知事選の仁義なき戦い

私自身は都民ではないので、
7月7日の決戦に投票する資格は
残念ながらありません。

しかし、職場は東京都港区、
自宅から僅か2㎞で町田市という
場所に住んでいるということで、
選挙ポスターの掲示板を目にする
機会自体は頻繁にあります。

都知事選をどうやって勝ち抜くか、
これはビジネスと同様に、
いかに有効な戦略を打ち立て、
戦術を駆使して戦うかに
かかっている
と言えますよね。

ポスター掲示板を実際に複数確認し、
またTVやネットで報道されたニュースを
見て感じたことを、かいつまんで
言語化しておきたいと思います。

ポスターの掲示を含む、
いわゆる選挙運動というものは、
公示(告示)日に立候補の届出を
してから、投票日の前日までに
限って可能
となります。

このポスターの掲出、実は地味に
大変なんですよね。
都が設けたポスター掲示板は、
なんと14,000か所にものぼる
とのこと。

この14,000か所に、ポスターを
一気呵成に貼るには、相当な
資金力並びに人力が必要
となる
ことは疑いありません。

その点、やはり有力視される候補
からポスターが埋まっていく
のは、
必然なのでしょう。

それだけ事前の準備も、資金の
手当て
も、入念にした上で選挙に
臨んでいるからこその「有力」
候補
なのだと、リアルタイムで
今回改めて感じました。


それより何より、
今回最も気になった点は、やはり
何といっても「N党」の党首・立花氏の
顔写真が印刷されたポスターによる
掲示板占拠です。

至るところで話題になっています
ので、東京以外の方であっても
ご存知の方も多いでしょう。

冒頭にあるような掲示板が、
東京都内にどんどん出現している
わけなのです。

上記の掲示板では、24枚ものN党の
ポスター
が貼られておりますが、
それだけの人数の候補者が、
実際に供託金である300万円を
支払っている
のですね。

実際の候補者ではない立花党首の
顔がポスターに印刷
されている
ことは違法なのではないか?
感じる人も多いでしょう。

しかし、公職選挙法上は特段規制
されていない
状況とのことで、
法の網の目をかいくぐり、よくも
まぁとんでもないことを考え付く
人がいるものだと逆に感心します。

300万円×24人=7,200万円の
供託金
は、1%以上の得票が取れ
なければ没収ですから、現時点では
全額没収の可能性が高いでしょう。

しかし、この7,200万円、並びに
ポスター印刷代とそれを都内に貼る
ための費用は、実はN党にとっては
非常に格安な「投資」であった
可能性が高い
ように思われます。

TVCMを流して、消費者からの認知を
獲得する
というのは、ビジネス界隈で
普通に行われていることですよね。

CMを制作しようと思ったら、
ピンキリではありますが、
安くても数百万円、
クオリティにこだわれば数千万円、
タレントを使うと更に上乗せです。

そして放映するための金額が、
誰もが「あー、CM観たなぁ」と
思ってもらえるレベル
で流すと
なると、選挙運動期間に相当する
3週間程度流すと仮定
した場合、
2億、3億は当たり前のように
かかる*はず
なのですよね。

*実際には、放映するエリア
時間帯などの条件次第で金額に
かなり差が出るため、あくまでも
目安
として捉えてください。

今回、ネガティブな話題として
取り沙汰されているとはいえ、
認知度がグイっと上がるであろう
ことは想像に難くありません。

好意度を犠牲にしつつも、
極めて安価に認知度を爆上げ

する技を繰り出したN党は、
その認知を今後どう活用して
党運営や将来の選挙に活かして
行こうというのか、絶対に投票
する気はありませんが、興味が
そそられるところではあります。

今回、ほぼ全裸のポスター
貼った候補者が、迷惑防止条例
違反
ということでポスター撤去
という顛末になっていました。

N党の件と併せ、これだけ物議を
醸した以上、今後何らかの規制が
必要だという方向に進む
でしょう。

都知事としての資質が問われる
選挙、都民が候補者を本質的な
部分で評価
してくれることを
隣の県から強く願ってやみません。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。