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アマゾンがオンライン医療サービス参入

昨日のエントリーでは、
自分の事業をどのように定義するか、
要は「何屋」なのか、
その辺を常日頃から考えておく必要が
あるということを書いた。

自分が「何屋」かによって、競合相手が
異なってくるので、そうなるとやるべき
こともまた異なってくる。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」
という通り、勝つためには敵を知ること、
そして自分を知ること、いずれ劣らず
重要なのだ。

それでも、突然思いもかけぬ方向から
敵が突然現れることもある。

市場という名の戦場は、大いに引っかき
回されることになる。
過去の知識や経験が陳腐化し、
敵が持ち込んだ基準が、全く新しい
市場のトレンドを生み出して、
勢力図は大きく塗り替わる。

色々な分野でこういったダイナミックな
変化が日々起こっているが、つい自分が
関わるところだけは大丈夫、そんな
「現状維持バイアス」が働きやすい点
には要注意だ。

最近「!」が脳の中に生まれたニュース
の一つに、アマゾンが遠隔医療サービス
に参入
するとの件があった。

より正確には、アメリカのシアトルにある
本社で展開していた、同社の従業員向けの
オンデマンド医療サービス「アマゾンケア」
を、全米の自社以外の企業にもサービス提供
拡大する
というもの。

医療サービス分野にアマゾンが参入する
話は、随分前から噂が飛び交い、比較的
予想しやすいと言えなくもない。
とはいえ、医療に関する経験豊富な人材が
元々いるわけでもないだろうし、
本業とシナジーが生じるかどうかもパッと
聞いただけでは判然としない。

いずれにせよ、既存の医療業界プレイヤー
にとっては、新たな「脅威」
であることは
疑いのないところ。
業界常識にどっぷり浸かっていたら、
まさかアマゾンが攻めてくるなんて
発想は持たない、持てないことだろう。

昨年来のコロナ禍が始まる前から、
アマゾンの「仕込み」は始まっていた
のは間違いないが、社会のオンライン
化が一気に進んだことにより、
オンライン医療サービスへのニーズも
一気に高まった
ものと思われる。
このタイミングで、全米にサービス提供
開始ということで、業界地図がもの凄い
勢いで塗り替わっていくのではないか。
そんな予感を感じさせる。

今回「アマゾンケア」が参入するのは、
日本で言うと健康保険組合が担っている
サービスに相当するだろうか。
国民皆保険が実現している日本に比べ、
アメリカにおける医療サービスの立て
付けはかなり異なるとの話もよく聞く
ため、日本でも「アマゾンケア」が
オンライン医療サービスに参入するのか、
できるのかはよく分からない。

医療は規制が非常に膨大かつ複雑な
分野だけに、いくらアマゾンでもそう
簡単に参入するのは難しそうだ。
とはいえ、既にオンライン医療を可能
とする規制緩和が、コロナ禍を機に
かなり進んでいるとも聞く。
アマゾンか別のプレイヤーかに関わらず、
オンライン医療がもっと大胆に普及する
ことは間違いなく、それによって業界に
何度も激震が走る未来は近い
と考える。







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