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「機内ふるさと納税」の目の付け所

ピーチ・アビエーションといえば、
LLC(格安航空会社)で有名だ。
そのピーチが、飛行中の機内で、
ふるさと納税の寄付を受け付ける
実証実験
を行っている様子。

ピーチは機内で、乗客のスマホや
タブレットから機内食などを注文
できるデジタルサービスを提供

している。

その仕組みを活用することで、
機内にいながらにして、
ふるさと納税をお手軽に申し込む
ことができる
というわけ。

これは、なかなか鋭い目の付け所
であると感じ入った。

機内というのは、無駄な時間
生じやすい。
いわゆる「スキマ時間」
と言っても良い。

音楽を聴いたり、映画を観たり、
本を読んだりといったことを
楽しめる時間でもあるが、
実のところ大変集中しづらい環境
であることは間違いない。

何かと騒音があって、常にあちこち
気を取られる。
機内アナウンスなどで、強制的に
集中力をそちらに持っていかれる
こともよくあること。

周囲に人も多く、自分が安全と感じる
圏内に常に人がいるか、そうでなく
とも頻繁に人が出入りしている。
キャビンアテンダントに声を掛けられ
たり、あるいはこちらから掛けたい
ことも当然ある。

ごく短い細切れの時間を、たくさん
与えられた状態だと言うことが
できるのではなかろうか。
何かをするのにまとまった時間と
までは言えない

だからといって、その時間を手持
無沙汰で終わるのも勿体ない

そんな時に、パラパラめくって
ほどよく時間を潰せる「機内誌」
と言われるあの雑誌は、意外にも
重宝する(した)。

コロナ禍を経た昨今の事情には
正直疎いが、少なくとも10年程前
までは、この「機内誌」の通販が
非常によく売れていた

機内の細切れ時間を、無駄にせずに
有効活用したい

そんな隠れニーズは、意外と大きい
のではなかろうか。

ふるさと納税は、12月の申し込みが
圧倒的に多い。
これは、ギリギリまで手を付けず、
最後の最後に駆け込みで申し込む
人が圧倒的多数
いるからだ。

確かに、買い物として楽しめる部分が
あるとはいえ、頻繁に楽しみたいこと
かと言われれば、少し違う
との答えが
多くの方から返って来るのではないか
と推測するところ。

つまり、時間があればやっておきたい
でもわざわざ時間を作ってやるほどでも
ない、そんなホンネを持っている人が
多いと見受けられる。

であるなら、機内におけるスキマ時間と
いうのは、ふるさと納税に多少関心を
寄せている人にとってみれば、正に
うってつけの時間だと言える

地方独自の価値、魅力を発掘し、
わざわざ訪問したくなる理由を創出して、
やがてはピーチの利用客回復・増加を
狙わんとするこの実証実験は、
一旦本日3月31日で終了。
4月以降、本格展開を目指して、
各自治体と調整中
だという。

実際の利用率はどの程度だったか、
利用頻度満足度等、そのうち色々
データが出てきたら面白そうだ。
うまく行くのか、それとも苦戦する
のか、いずれにしても成り行きを
興味深く見守りたい。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。