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季節の移ろいを意識して感じとる

「穭」と書いて「ひつじ」と読む。
稲刈りをした後に残った切り株から
伸びて来た新芽のことをそのように
呼ぶのだ。

写真のように、|穭田《ひつじだ》が広がる場所が
近所に沢山あり、マラソンや散歩を
する度に通りかかるのだが、先日
この穭から稲穂が出ていたのには
驚いた。

二期作をしているわけでは当然なく、
本当にほったらかしの田んぼ。
その残された切り株からちょろちょろ
芽が出るレベルを超えて、実を付ける
まで成長
したのである。

どれだけこの秋の気候が暑かったか、
稲を育てるに十分なだけの陽射しと
気温があったか、それを裏付けて
くれるようだ。

これらのひつじたちは、来年また新たに
田んぼを作るときに土を掘り起こす際、
土と一緒に混ぜられて、新しい稲たちの
栄養分
となってくれるはず。

そんなことに思いを致すとき、
我々の生活が「命の循環」によって
成り立っている
ことを感じることが
できる。

ひつじの別の呼び名として、「ひこばえ」
いうものもある。
ひこ生え」というのが語源
らしく、稲だけでなくて植物全般、
特に木に対して使うことが多いようだ。

木の切り株からちょろっと生える
若芽のことをひこばえと呼び、
春の季語になっている。

こうした、身の回りの自然の変化に
対して、意識的に気持ちを向ける
ようにするために、毎日俳句を詠む
というコミットメントをしているのが
非常に効果的だ。

Instagramで、
#俳句
#写真俳句

というタグ付けをして毎日投稿を
しているのが、間もなく丁度1年を
迎えようとしている。

写真が良くないのか、
俳句がイマイチなのか、
大して「いいね」が付かないアカウントで
お恥ずかしい限りなのだが、
バズらせたいとか、
有名になりたいとか、
そういう意図・目的は全くないので、
淡々と毎日投稿を続けるのみだ。

そうすることで、
ネタにするための写真を撮りたい、
そんな意識が常に頭の中に常駐し、
周囲の景色、環境に対して感覚が
少なからず鋭敏になり、
違い、変化に気付きやすくなる

それが一体何の役に立っているのか、
ビジネスに使えるのか、
などと問われると、明確な回答を
出すことは少々難しい。

ただ、自然の営みを肌身で実感する
こと
は、生かし生かされていること
への「感謝」の気持ちを生み育むと
いうことは間違いない
と思う。

そして、人に、自然に、素直に感謝
できる人間になることは、
とてつもなく大きな見返りを、
誰の人生にももたらしてくれる

ものと信じている。

つい数日前に立冬を迎えたばかりの
日本列島。
秋があったとは言えないような
暑さの続いた日々から、
今度は一気に冬のような寒さが来る
のであろうか。

それもまた、興趣ある季節の移ろい
捉えて、新たな一句を生み出す活力に
したいものである。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。