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ダークサイドに落ちたトマト

「ダークサイドトマト」
の方が命名としては良いの
ではないか。
そんなことを考えた。

曽我農園が手掛けた、
「闇落ちトマト」
という商品が大人気を博した
というニュースがメディアで
流れていたのは、二か月ほど
前だったろうか。

見た目が汚いが、その理由が
「尻腐れ」という生理現象。
甘くするために水やりを少なく
すると、必ずこのような見た目
になるのだという。
その分、濃厚な甘さとなり、
食べたらやみつきになるほどの
美味しさらしい。

その見た目の汚さを逆手に取り、
正に『スターウォーズ』の
ダークサイドに落ちたかの
ような見た目だとのことで、
「闇落ち」という名前を付けた
ところ、SNSで大きな話題に。
映画の中では、「暗黒面」
いう訳語が使われていたと記憶
しているが、英語にすれば
「ダークサイド」となる。

元々短期間であっという間に
売り切る商売なのか、
それともあまりの人気で一気に
売り切れてしまったのか、
判然としない。
いずれにしても、今年の販売は
終了し、来年の4月までは
残念ながら買うことができない
ようだ。

ネーミングが秀逸なのは間違い
ないこの「闇落ちトマト」。
「えっ、何それ?!」と
思わせる言葉の力とビジュアルゆえ、
Twitterで大きく拡散された。

投稿からわずか3時間で3万もの
リツイートがなされたのだ。

ただ、元々この「闇落ちトマト」は
通販などでは取り扱っておらず、
あくまでリアルな場での販売に
限っている。
見た目が見た目だけに、通販で
取り扱った際にトラブルが想定
されるからというのがその理由。

しかし、実はこの曽我農園が
取り扱っているトマトは、
「闇落ち」以外にもある。
上記リンクバナーにも記載のある
「越冬トマト」や、それを原料に
したトマトジュースなどだ。

今回のTwitter拡散などで、多くの
消費者がサイトを訪れたに違いない
はずで、そのうちの一定割合の方が
通販でモノを買ってくれたことは
間違いないだろう。
ここまで拡散されることは意図
していなかったようだが、
ネーミングセンスの勝利である。

絶妙な名前で、見込み客からの
注目を集める。
そして、買いたくなる気持ちを
起こさせるストーリーを語る。
お客様が、自然とお金を払って
購入したくなる流れ
が、
しっかりとできている。

「ダークサイドトマト」と
「闇落ちトマト」のどちらが
より見込み客の注目度を高める
ことができたか、今となっては
知るべくもない。
ただ、「闇」という漢字一文字
にはとてつもないインパクトが
あるのも事実。

たかがネーミング、
されどネーミング。
ネーミング一つで、大きな話題性を
呼べる良い事例である。




己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。