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朝日広告賞最高賞にユニクロの母の日&父の日のシリーズ広告

ユニクロがかなりの広告上手である
ことは、皆さんにどこまで認識されて
いるか分かりませんが、相当なやり手
であることは疑いありません。

様々な広告賞を過去に受賞して来た
実績は、ここにわざわざ列挙する
までもなく、紛れもない事実です。

まだ私が読売新聞を家で購読していた
(今は既に購読解除済)2022年の5月
掲載されていた、「あたしンち」の
キャラを起用した広告
を、こちらの
記事で紹介したことがあります。

なかなか秀逸なアイデアのこちらは、
読売広告賞の準グランプリを受賞して
いました。

2023年の5月にユニクロが展開した
広告は、同じくアニメキャラを起用
した内容です。

今回は、「あたしンち」よりも更に
メジャーな「ちびまる子」を起用、
母の日だけでなく父の日にも続く
シリーズ広告を展開
しました。

そして、そのシリーズ広告が、
朝日広告賞の最高賞を受賞したとの
ことです。

いずれの広告も、
キャッチコピーとボディコピーに
分かれる構造
は同じ。

母の日は、
「話そうよ、母の日に。」
父の日は、
「お父さんに ありがとうを 贈ろう。」
というのがキャッチコピー。

「ちびまる子」のキャラと、
これらのキャッチコピーに釣られて、
ついついボディコピーを読んでしまうと、
このコピーがまたよく出来ている
わけです。

いわゆる「インサイト」と呼ばれる、
消費者が普段は言語化していないけど
心の中で抱いている「本音」
の部分を
言い当てている、そんな印象を与える
内容になっていると言えるのでは
ないでしょうか。

素晴らしい広告と、
それに与えられた栄誉。
めでたしめでたし!
で締めても良いのですが、
おまけにもう少し。

新聞広告というメディア自体は、
残念ながら衰退の一途を辿っています。

私自身、自宅の新聞購読をストップ
して既に2年近く経っていますし、
毎月マンションの所定の場所に
出されている古紙回収時の古新聞の
数も2年前に比べると半分程度に
減っています。

実際の購読者数の減少幅は、さすがに
半減とまではいかないでしょうが、
ものすごい勢いで減っているのは
間違いありません。

新聞協会のデータでは、
2022年に3,000万部を超えていた
発行部数が、2023年には200万部
ほど減少していました。
つまり1年で7%も目減りした計算と
なります。

その前の年からの減少幅も、
ほぼ同じ勢いですから、
広告主側としては、
メッセージを届けられる人数が
どんどん減っていく媒体に
わざわざお金をかけたくない、
という心理が強まっていく

ですよね。

やはり紙で新聞を読みたい!
そういう根強いファンがいるのも
分かりますが、今の激減トレンドを
覆すことはかなり難しいと思われ、
新聞広告もそれにつれて衰退して
行く可能性が高いでしょう。

起死回生は今後ありうるのか、
行方を見守っていきたいと思います。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。