見出し画像

シュリンクフレーションを懲らしめる

「シュリンクする」という言葉は、
十分日本語として通じるレベルに
なっているだろうか。

「収縮する」
「縮む」

という意味である。
「シュリンクラップ」という言葉も
よく使われるので、何となくイメージ
できる人も多いだろう。

その「シュリンク」に、
「インフレーション」
「デフレーション」
でおなじみ「フレーション」という
言葉が付くと、どのような意味に
なるだろうか?

「シュリンクフレーション」とは、
容量がシュリンク=収縮しながらも、
価格を据え置くことで、実質的な
インフレ=値上げ
をすることを指す
言葉だ。

別名「ステルス値上げ」
こちらの言葉の方が、既に人口に
膾炙しているだろう。

世の中がデフレ一辺倒と言われた
ここ二十数年ではあったが、
後半においては、このステルス値上げ、
あるいはシュリンクフレーションが
かなり進行していた
と思う。

例えばポテトチップス
カルビーにせよコイケヤにせよ、
昔は一袋にもっと沢山のチップスが
詰まっていた。
それが、酸化防止のための窒素ガス
充填で誤魔化されている気がするが、
とにかく中身が減っているのは
間違いない。
持った時のあまりの軽さに衝撃を
受けた
こともある。

例えばクッキー。
カントリーマアムが昔から割と
好きなのだが、大きさの変遷を
思い起こすと泣けてくる。
今の1枚の大きさは、本当に寂しく
なる程に不十分な小ささ
である。
そう言わざるを得ない。

このシュリンクフレーション、
正直言って「セコイ」
メーカー側だって、出来ることなら
やりたくないはず。

しかし、それ以外に方法論がない。
袋小路に陥っていると言っても
良いのかもしれない。

売る側としては、堂々と値上げを
するのが最も手っ取り早い

材料費が上がりました。
人件費が上がりました。
物流費が上がりました。
だから小売価格も上げさせて
いただきます!

欧米の企業は、単純にそうやって
値上げを進める傾向にある。

しかし、値上げをすれば、消費者
からそっぽを向かれる恐れ
がある。
競合に、そっくりそのままパイを
奪われてしまうリスクを孕む。

だから、消費者から見える価格は
何とかして現状維持
しつつ、中身の
重量を少なくしたり、枚数を減らし
たり、要は中身をスカスカにして
売ってしまえ
、そんな発想になって
いるということだ。

結局、表面上の価格が安いものを
選ぶ消費者の行動傾向
を踏まえて、
売手側がシュリンクフレーションと
いう手段を取るしかない、
そのように判断しているのが
現状ということ。

そして、その際には、必ず何らかの、
もっともらしい理由を添えるのが常。
消費者としては、それらの理由が
真にやむを得ないものなのか、
やはりシュリンクフレーション/
ステルスなのか、しっかり見極めて
おきたい
ところ。

そして、後者に対しては、「不買」
という行為を通じて懲らしめる、

そんな意識を持っておきたいものだ。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。