芽部presents 新春オープンマイクin前橋まちなかサロン「こえ、おと、ことば。」
朗読した作品一覧
無題1
どこにも居場所がないような気がして早く寝る今日の泡沫はブルーライトの向こう側に吸い込まれて全部善悪でしか測られないから私は不愉快にしかなれなくてごめんねって思うの。明後日の方向を向いたまま私に話しかける君がずっとずっと遠くなっていく夢を見るんだよ。蜃気楼に吸い込まれてゆく小鳥たち。ひとりでに走り出すベビーカーが正義を物語っているなら私はもうここに居られないね。グリッターがきらめくまぶたが脳裏に焼き付いて、でもそんなことは言ったら不敬だから、不謹慎だからって口を噤むんだ。明日になったら言ってもいいなんてそんな線引きも評価もないから私はずっと口を閉じたままあなたの内臓に触れようとするのね。どうしたって視界に入り込んでく浮き足立つ人の波がどうしても滲んで、私には関係ないって意識がそれを全部削除させようと滲ませて、変な色になって、もっと克明になって、気持ち悪くなっている、
無題2
情動で生きている時の私が本質じゃないように君が見ている僕は本物じゃないし明日にでも塵になって消滅するホログラムだよ。真っ直ぐに水たまりに飛び込んでゆくその気高さだけが君の取り柄に見えるね。嘘つきしかいない世界で全部ほんものみたいなフリをして生きている私たちは虚構の方を掴んでる。おくすりがなくても夢が見られるようになりたい。君を連れてゆくのは馬車じゃなくて、水車だからはやく溶けてしまいなよ。舌だけ置いてきたらいいよ。羽は仕舞って。天使は地上で生きられないから天上にいるのでしょう?それだけが私を許してくれる歪みだ。
短歌3句
憂さ晴らしが噂話に化けてゆく向かい合った珈琲は冷めて
春に向け価値観がまたズレていた北斗七星は空に高くて
斎場と美容院は似ていたり白布に包まれ足が並んで
付論・感想
アルバイトのお昼休憩の隙に少しだけの参加となりました。今回の芽部presents 新春オープンマイクin前橋まちなかサロン「こえ、おと、ことば。」です。
アルバイトの隙間だから、みなさんの朗読を観覧するだけになるかなと思いふらりと寄ったら、MI'zさんと飯塚さん、そして主催の新井さんたちに「ただで帰らせまい」と声をかけられ少しだけお時間をいただきました。笑
最近芽部や詩学校で出会ったみなさんの影響で詩を書いてみたくて、すこし詩みたいなものを書いていました。それを外に出す予定はなかったのですが、機会と言うことで読みました。なにか残ってたらいいな。
今後も朗読の機会はあるので、今回は走ってしまいすぎたから今後はちゃんと落ちついて聞きやすい早さで読めるよう意識したい所存です。反省。
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