まえばし詩学校3月

まえばし詩学校3月「シュルレアリスム入門~自動記述(オートマティスム)と稲妻たちの夜」

無題

明日があるために泣いています。
私の手のひらは咲いています。
しらたきの付箋。
人が歩いている付箋。
明日への汽船。
くるくる回る汽車がわたしの足をすくって鳴いています。
開いている音が空気になって飛び出していく、いつも人が歩くポーチ。
人が結ぶエアコン。
手紙は今日も白鳥がどこかへ吸い込んでいる。
菜の花のニョッキ。
明日へのマーチ。
スープはどこにもないから吸い込むハサミ。
あるくことができることのはしることがゆらゆら揺れて水仙が見えるよ。
自転車の色がわからないまま光る空の白さがこわくてたまに心配になるよ。
つけっぱなしのケトル。こんにちはケトル。
赤色の色彩が散歩してまた走り出す。
静か、静かな鍵の音。
見えてくる空気が私の足に伸びている。
明日はいつですか。みんなはどうですか。
消費されてゆく私の身体がほろほろほどけて明日みたいだねって笑っている。


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