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2023年 淡路島(岩屋)の亜麻栽培/[3]発芽から開花まで
1.淡路亜麻(H-K-A-FLAX)
(1)発芽
(a)発芽率
2023年4月9日、下写真の奥9本の畝では、無事に発芽しましたが、手前4本の畝では、発芽しませんでした。発芽しない原因は分かりません。
水はけが悪く、土壌中の空気が不足したこと、日当たりが悪いことなど、様々な条件が重なったと考えています。
![](https://assets.st-note.com/img/1683164100527-j6Ujb5fkRt.jpg?width=1200)
動物が畝を荒らした形跡もありますが、発芽率に影響しているか否かは分かりません。
![](https://assets.st-note.com/img/1683164227633-7SS2CT5UWV.jpg?width=1200)
下写真は、上写真から26日(約4週間)後の状態です。
![](https://assets.st-note.com/img/1683879606861-PG5kJKrDBA.jpg?width=1200)
下写真は、さらに11日(約2週間)後の状態です。
![](https://assets.st-note.com/img/1684719621598-cISeTk4TbE.jpg?width=1200)
(b)発芽率の改善策
休耕田(元水田)では、耕盤層で水が溜まりやすいため、水はけを良くするために、耕盤層に孔をあけるか、畝を高くするのがよいようです。
スクリューやシャベルなどで人為的に孔をあける方法のほか、植物の根を地中深くに延ばさせたり、微生物を繁殖させたりして微細な孔をあける方法もあるようです。
山の斜面の段々畑では、山崩れを防止するために、土壌が緩まないように配慮する必要があります。そのため、耕盤層に孔をあける方法や、微生物を用いる方法は採用しないことにしました。
(2)茎の成長期
(a)畝の課題
多くの栽培地では、畝立ては行われていないようですが、「雨が続いて亜麻がダメになった」という話は聞いたことがあります。
畝立てを行った場合、水はけは改善されますが、作付面積が狭くなります。また、亜麻どうしが支え合う状況を作り難いので、倒れ易くなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1683164291540-xwWB6j582U.jpg?width=1200)
天然繊維を扱うWild Fibers社(英国)のサイトには、以下の記載(翻訳済)があります。「1.5メートル」は、周囲から草抜きができるように考えられたサイズです。
種まきは、横一列に並べるのではなく、幅1.5メートルのブロックにまくのがベストです。
他のサイトには、亜麻が倒れることを防止する方法として、マス目状にロープを張る方法が紹介されています。
![](https://assets.st-note.com/img/1684620800881-fbfcr1KNB7.png)
https://www.woolgatherers.com/id106.htm
(b)獣害
4月の下旬頃から、動物に荒らされた箇所を多く見かけるようになりました。また、同時期に雑草の成長が加速されたように感じました。
動物の被害は、①畝に大きな穴をあけられる、②茎の先端部が食べられる、③茎が倒される、といったものです。イノシシだと思いますが、確認できていません。
![](https://assets.st-note.com/img/1683637368861-jgUWEKRCx8.jpg?width=1200)
(3)開花
(a)5月19日
淡路亜麻は、5月半ばの1週間ほどで急成長しました。つぼみがチラホラ見えます。これから1~2週間が花の見ごろになります。
茎の長さは、長いもので1mほどです。神戸亜麻に比べて、成長にバラツキがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1684490903724-DcCFw8N1Uv.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1684595807442-yHdWPDFxVW.jpg?width=1200)
(b)5月24日
![](https://assets.st-note.com/img/1685052436067-nHTMj2Gojc.jpg?width=1200)
(c)5月28日
![](https://assets.st-note.com/img/1685426771382-5TCeuY6NZY.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1685506260134-hSLwktS0dW.jpg?width=1200)
(d)6月5日
![](https://assets.st-note.com/img/1685932491156-SpF85LkpT8.jpg?width=1200)
(4)考察
秋蒔きにして、4月の下旬頃までに亜麻を開花させれば、以下のメリットが得られそうです。
・イノシシの被害を少なくできる。
⇐ 疑問視する声あり。
・梅雨時を回避でき、雨で倒れる被害を少なくできる。
・雑草を抜く手間を軽減できる。
・6月の暑過ぎない時期にレッティング(発酵処理)を完了できる。
⇐ 梅雨の時期では自然環境でのレッティングが難しいかも。
・6月の暑過ぎない時期に土壌改良を進めることができる。
本年秋には、幅1.5メートルのブロック状の畝を作り、亜麻の種をばら蒔きにすることを試そうと思います。
なお、神戸市東灘区では、こぼれ種(秋蒔き)の亜麻が4月16日頃に開花しました。
2.比較観察
同じ種でも、栽培環境が変われば、成長の様子も大きく違ってきます。異なる環境で育つ亜麻の様子を観察しています。
(1)神戸亜麻(H-K4-FLAX’23)
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2023年5月15日、80~90cmほどに成長しました。5月半ばの1週間ほどで急成長しました。畝の表面は、控えめな雑草で覆われています。
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(2)こぼれ種の亜麻 2023
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![](https://assets.st-note.com/img/1683165454680-9gCIyvduzW.jpg?width=1200)
茎の長さは、短く、40~50cmほどです。土の深さが5~10cmほどしかないのが原因かもしれません。土の下は、コンクリートです。
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(3)プランターの亜麻 2023
日照量の少ないベランダでは、ひょろひょろに伸びて倒れてしまいました。
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倒れた亜麻を日照量の多い屋外に移動させると、復活しました。
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その後も順調に成長しました。
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④ 茎は、最長75cmほどに成長し、無事に開花しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1686007742351-6A6zdznTLE.jpg?width=1200)
<続く>
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