2023年 淡路島(岩屋)の亜麻栽培/[4]開花後の経過、収穫、種取り
1.開花後の経過
(1)淡路亜麻(H-K-A-FLAX)
2023年5月半ばに開花し、種を付けた淡路亜麻は、黄色に変色していくものと思っていましたが、予想に反して変色は見られませんでした。気温が急に上昇したせいなのか、原因は分かりません。神戸亜麻とは様子が異なります。
下写真の亜麻は、 開花後50日以上が経過しています。茎は緑色のままです。平均長さは、100cm程度です。
(2)神戸亜麻(H-K4-FLAX’23)
5月半ばに開花し、種を付けた神戸亜麻は、例年通り、黄色に変色していきました。平均長さは、100cm程度です。
昨年に比べると、細く短くなっています。2016年から同じ場所で栽培しているため、連作障害が出たのかもしれません。
2.収穫
淡路亜麻の茎は緑色のままですが、熟した種は、自然に落ちてしまいます。種が無駄になるため、収穫することにしまた。チラホラと花が残った状態です。
束にしたものを互いに立て掛けて、自然乾燥させました。
神戸亜麻は、束にしたものを壁に立て掛けて、自然乾燥させました。
3.種取り
種取り作業は、「茎から籾を取る工程」と「籾から種を取る工程」に分けて行います。
(1)茎から籾を取る工程
道具を自作しました。細長い板に釘を打ち付けただけの道具です。
手と腕を使って力を入れることができるように長さを定めています。釘の頭部と板の間には、板の割れを防止するために、座金を入れています。
改良すべき点として、以下を検討しています。
①板を手で掴み易い形状にする。
②腕に当てたときに痛くならないようにする。
③板を腕に固定できるようにする。
④釘に引っ掛からなかった籾を落とすための突起を板に設ける。
(2)籾から種を取る工程
まず、籾殻を砕いて種を取り出します。色々なやり方がありますが、酒袋(さかぶくろ)に籾を入れて足で踏みつける方法を試しました。
次に、酒袋の内容物を網袋に入れて、大きなゴミを取り除きました。また、砕けていなかった籾殻を手で砕きました。種や砕けた籾殻は網目から出てきます。この作業を経ることで、後述するシードクリーナーへの投入作業がやり易くなりました。
続いて、シードクリーナーを使って籾殻と種を分離しました。シードクリーナーは「オープンソース」の設計図に基づいて自作しました。
種に混ざった籾殻を掃除機の負圧で吸引するようになっています。種は落下して容器に収容され、籾殻は装置内に貯められます。
下記URLにシードクリーナーの設計図が公開されています。開発者のベンさんは、「設計図および完成品に著作権がある」と考えているようです。シードクリーナーを製作したことをベンさんに知らせたところ、下記URLで紹介されました。
4.プランターの亜麻
プランターの亜麻も、無事に種を採取できました。
5.秋蒔きの検討
淡路亜麻では、開花後60日が経過しても茎の黄変が見られませんでした。黄変を待っている間に雑草が成長し、亜麻収穫の妨げになりました。次回は、以下に引用する台湾の事例に倣って、秋蒔きを試そうと思います。
<続く>
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