インナーコミュニケの限界を超える

大企業にいると、本当にインナーコミュニケーションの難しさを感じます。とにかく、社長をはじめとするトップの声が届かないこと届かないこと。ワンマン社長的な絶対的トップや、軍隊的縦社会を構築している企業ならまだしも、いわゆる長寿の大企業はどこも同じ悩みを持っているのではないでしょうか。組織のヒエラルキーが多い、事業が広すぎて全社戦略と事業戦略の関係性が緩い、従業員の意識が低いなどが原因でしょうか。いずれにしろ、文化改革をやろうとしても、とにかく声が届かない、という状態があります。

感度の高い人や、意識の高い人はトップのメッセージにもアンテナを立てており、自ら聞くというアクションを取りますが、そうでない人は全く届かない。ではどうやってメッセージを認識させるか。その解の一つは「外をつかう」という手段かと思います。例えば、話題になるような目玉施策を対外的に発表する(そして世論から注目を浴びる)。注目浴びない施策では意味がないですが、業界として注目されるような施策を発表するれば、マスコミなどを通じ社員がそれを見て、かつ、世間の反応をみて、気づく・自分なりに解釈する、ということがあります。これは多くの場合(残念ながら)社長が言うよりインパクトがあります。目玉施策でなくとも、トヨタさんがやっているように社長がSNSなど社長が積極的に対外メッセージを発信する、という手段もありかもしれません。そのコンテンツの反応は従業員に対して興味と影響を与えます。

このように、インナーコミュニケでリーチできないセグメントに対しては、マスメディアなどアウターを使って影響を与える、という技を使うことが、手段の一つと考えます。

余り説得力の無い記事になってますが、内部を動かすために世論(外部)を味方につける、という手法もあるのだと記録しておきます。

ちなみに、社長が一生懸命インナーコミュニケすることが無駄だとは思いません。意識高い層には確実に有効な手段だと思います。文化改革的なものだと、一回きりでなく、継続してメッセージングしたり、直接の対話をするなど歩き回って汗かく必要あると思いますが、それによって動かされる従業員も沢山いることは事実だと思います。

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