見出し画像

沈黙

朝方までたしかにあった温もりは冷気に変わり
高い天井の下に取り残され、ひとり

生皮をゆっくりと剥ぐような
別離の痛みは久々で
これだから依存はだめなんだ、と
名づけを拒否する感情をアルコールで押し流す

また同じレールをつま先立ちで歩いている
かなしい予感と錯覚に熱く見つめられても
意地でも視線を合わせずにいる

このささやかな抵抗を
冷蔵庫の駆動音だけが見守る
土曜日の夜


https://note.com/preview/nb68001cae755?prev_access_key=1470222fbb40737c14c70a6526861de8

この記事が参加している募集

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?