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和書のレビュー

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和書のレビュー記事をまとめてあります。
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洋書はこう読めばいいのか…!「洋書を読みたい」を叶える、初心者におすすめの多読ガイド本『英語多読』

翻訳書ではなく、原書を読めたら最高ですよね。日本語版の翻訳を待つ必要もないし、著者が書いた文章をダイレクト味わうこともできるので。 ただ、ペーパーバックをはじめとした洋書はむずかしい英語で書かれていることが多く、「手を出してみたけど挫折してしまった…」という人は相当多いはず。 今日は「洋書に挫折した」「読んでみたいけど怖くて踏み出せない」という人のために、きちんとステップを踏んで読み始めれば洋書は読めるようになるよ!という指南本『英語多読』をご紹介します。 これを読めば

『13歳からの地政学』を読んだら、「海上支配」がいかに重要か痛感した。【レビュー】

「地政学」って字面だけ見るとなんかむずかしそうだし、あまり面白くなさう…と感じる人も多いはず。 でも、実際のところ地政学は超面白いし、知識として知っておくとニュースとかも理解度が深まります。 『13歳からの地政学』という本は、正直なところ「これは地政学なのか…?」と感じる内容も多かったけど、知らない事実が多すぎて衝撃を受けた部分も多かったのでおすすめしたいです。 というわけで、レビューしていきます。 『13歳からの地政学』は、こんな本ですアメリカが世界の海を支配する理

こんな読み方もあるのか。ノーベル文学賞の作品を猛烈に読みたくなる1冊

「ノーベル文学賞」と聞くと、高尚すぎて震え上がってしまう人もいるかもしれない。 僕もどちらかというとノーベル文学賞を畏れている人間なのだが、『ノーベル文学賞を読む ガルシア=マルケスからカズオ・イシグロまで』を読了して、ノーベル文学賞に対するイメージがガラッと変わった。 読後は「こういう読み方をすればいいのか」とか「もっと自由に読んでいいんだ」という気持ちになり、読書欲がますます湧いてきた。 本書は、タイトルにあるとおり、ガルシア=マルケスからカズオ・イシグロまでのノー

"最高の体調"はメンタル込みで実現できる。心のケアの重大さを痛感した

🗣️ 読んだ感想とにかく実験や研究の引用が多いので、納得感はかなり得られる。 ただ、実験の引用が多いせいで読むのがちょっとしんどいと感じることも。 自分は、問題提起と結論だけを拾い読みする感じで読んだ。 「炎症が良くない」「自然が人を治す」といった話は、知っているようでふだんあまり意識してない内容だから、気づきが得られてよかった。 僕はすぐに実践したくなる人間だから、さっそくスマホとPCの壁紙を森林の画像にチェンジ(本書ではデジタルでもいいから自然に触れることを推奨し

ミニマリストしぶ『手ぶらで生きる。』を読んだら、ちょいと人生観が変わった。

自分の部屋にあるモノを見渡してみる。「なぜコレを買ったんだろう?」と分析してみると、じつは「ストレス発散のために買った」ということが少なくない。 ドラマでは、貧乏人の部屋を演出するときはモノが多く散らかっている状態をつくり、金持ちの部屋はモノが少なくスッキリした状態をつくるらしい。 モノが増えてきたり、買い物が増えてきたと自覚があるなら、日常のストレスについて再考したほうが良さそう。 特に洋服。春は良い季節だからオシャレしたくなって、爆買いしがち。 でも、ファッション

こういうのを待ってた。『科学的根拠に基づく最高の勉強法』を読んだ感想【レビュー】

今までずっと我流で勉強してきたけど、「もっと良いやり方があるのでは?」と思うようになった。 そこで出会ったのが『科学的根拠に基づく最高の勉強法』という1冊。 ”科学的”という言葉に弱いわたしにとって、本書はズバリ刺さる内容の宝庫でした。くわしくレビューしていきます。 ざっくり、どんな内容?この本の構成としては、まず最初に「効果が高くない勉強法」をいくつか紹介して、そのあとに「効果が高い勉強法」が紹介されています。 今まで当たり前のようにやっていた勉強法が、じつは「え、

最初の1冊にピッタリ!初めて読書する人におすすめの本【小説、ビジネス書、歴史の本】

初めて本を読むときに多いのが「最初になにを読めばいいかわからない」という悩みです。 今回は僕がこれまで読んできた本の中から「初めての読書にはこれが最適」という本をご紹介します。 読む本に迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。 小説を読むなら、最初は短編集がおすすめ読書というと「小説を読むもの」というイメージを持っている人も多いと思います。 やはり、小説を読むことで得られる世界の広がり方は、他のジャンルの本にはないメリットです。 とはいえ、本を読むのが初めての人

【乱読という本の読み方】圧倒的に読書量を増やすことができる『乱読のセレンディピティ』

本の読み方には、本をじっくり読む精読。そして、速く読むことを良しとする速読があります。 しかし、じつはそのどちらでもない「乱読」という読み方をすすめている読書家はけっこう多くて、その一人が外山滋比古さんです(『思考の整理学』という本が超有名)。 乱読とは何なのか?今までとは少しちがう本の読み方を、『乱読のセレンディピティ』という本の感想とともに紹介したいと思います。 「本は丁寧に読むもの」という価値観を崩していく本書のタイトルにもなっているセレンディピティ(serend

『ナナメの夕暮れ』を読んだおかげで、もう絶望せずに済みそうです。

数ページのところで、一度読むのをやめてしまった。 その理由は、はっきり言語化できる。 「達観してしまった若林なんて見たくない」と感じたから(敬称略)。 最初に湧いた感情は「残念、悲しい気持ち」だった。 人見知りとして名を馳せた(?)若林は、「世の人見知り」の味方だったから。 でも、そんな若林はもういないのだ。 そんなことを感じて、3ヶ月ぐらい本棚の肥やしになっていて、もう読まずに手放そうかと考えていた。 しかし、今日突然「なんとなくエッセイが読みたいな」と思い立