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2023年を振り返って

2023年の年初に、2022年を「整える」年と総括し、来たる2023年を「跳ぶ」年と位置付けた。大晦日のいま振り返ってみると、確かにうさぎが跳ねるように常に動き回っていて、それが最後にはいまの組織からの卒業という、仕事における大きなジャンプに繋がったのだろう。

仕事

昨年の12月に引き受けたCapital AlliancesチームのLeadとして、チームメンバーとがむしゃらに案件に取り組んだ1年だった。チームのビジョン、ミッション、ストラテジーを作ったり、それまでコンサルタント然としていた気風を、個々人が価値判断をして自らのスタンスを取り、それによって関係者を動かしながら案件を推進していくような気風に変えたりと、組織作りを四六時中行っていたような気がする。

Capital Alliancesというのはすごく難しい役割だ。M&Aでもない、CVCでもない、新規事業開発でもない、そうしたそれぞれの皿からこぼれ落ちた案件や課題を最後に拾い、適切に対応する、いわば最後の受け皿のような役割だ。だからこそそれぞれの案件が個性的で、ひとつのコンセプトで定義できない、それゆえインパクトも測りづらいという難しさがある。しかし、だからこそ自由に、やりたいように料理できるという面白さがある。この面白さをチームメンバーに知ってもらいたく、1年ひたすら一緒に走ってきた。

何が正解かなど分からない不安があったし、メンバーの受け止め方は様々だったと思う。ただ、日々の1 on 1のなかで、コンサルタント時代には得難い当事者としてのポジショニングや社内外の関係者とのリアルな小競り合いを楽しいと評価してくれたメンバーもいてくれて、それだけで救われた気持ちになる。

そんななか、たまたま担当していたヘルスケア案件が起点となり、事業部門への異動のオファーを頂くこととなった。2010年の入社以来、これまでずっとコーポレートとして活動し、事業部門に対して様々な助言やサポート、そして何より批判を行ってきた。その自分が事業の責任を担うのだから、これまでに蓄積してきた批判は全て自分に向けられることになる。襟を正して、真正面から課題を受け止め、常に組織作りを意識しながら、自分にやれることをやっていきたい。

健康

計110回という数字に表れている通り、筋トレは習慣になった。歯磨きのように、しないと気持ち悪さを覚えるし、数値が上がると気持ちも上がり、日々が明るく前向きになる。健全な精神は健全な肉体に宿るというが、まさに肉体だけでなく精神の健康をもたらすための筋トレだと思う。

とはいえ風邪は4回と、通常の年より多かった。2月の海外出張疲れが祟ったのか、出張直後の風邪にアデノウイルスが重なり、8月にはコロナ、12月にはインフルエンザに罹った。ただ、最後のインフルエンザはワクチン接種が効いたのだろう、症状は37.4度程度の熱と、軽かった。

アレルギー症状にも悩まされた1年だった。特に3月、6月、9月に症状が悪化。クラリチンを飲んでもどうにもならない時期があった。2023年中に花粉症の根本治療に取り組むことを目指したが、アレルギー治療に定評のあるクリニックが見つからない。これについては2024年の目標とし、少なくともスギやヒノキ、ブタクサといった主だった花粉症に対して耐性をつけていきたい。

釣り

今年はよく釣りに行った。回数だけで言えば14回と、過去最多。場所もこれまでの大洗港をやめ、懐かしい本牧海釣り施設に近場の那珂湊港、魚影の濃い鹿島魚釣り園や北の大津港など広がりを見せた。1月に西村君からお祖父様の和竿を頂いたのも、釣行欲に火をつけたのだと思う。

ところが肝心の釣果が伴わなかった。というか釣果がほとんどなかった。行けども行けどもBOZEばかり。7月には狂ったように6回も釣行しているのに、シャコ1匹という惨めさ。最終的には、10月のカワハギと11月のイワシ大漁でなんとか気を紛らわせることができたが、あまりに残念な釣果に首を捻る。

恐らく慣れ親しんだ大洗港を離れ、新しいフィールドを探索するにあたり、一箇所を集中的に攻略するのではなく、様々な場所を満遍なく訪れたために、いまいち土地勘がつかめないままに終わったのだろう。今後は那珂湊港を本拠に、時々北は大津港、南は鹿島釣り園と釣り分けていくことが良いのかもしれない。

教育

「40代のうちに、小学生向けに新しい学校を作る。」今年40歳を迎えるにあたり、人生を賭けて取り組むことを決めた。まずは学校や社会が抱える課題をリアルに把握したいと考え、2023年4月から長男が通う小学校のPTA副会長を務めている。

実際に学校環境は課題だらけだ。この1年をかけて何が最優先の課題かを考え続け差し当たり行き着いた答えは、ステークホルダー間でのナレッジシェアが出来ていないというものだ。学校と保護者間、保護者と児童間、保護者間、どれをとっても情報が双方向ではないし、散発的で、後から振り返れない。そこでまずはPTAでコミュニケーションツールLINE WORKSを導入することを決め、2024年度には一斉に展開する運びとなった。

コミュニケーションツールの力は、職場でも実証されている。これまでのオペレーションが変わり非効率さが解消するとともに、ナレッジも組織的に蓄積されるようになるはずだ。また不登校など子どものことで悩む保護者に対しても、相談しやすい窓口をLINE WORKS上に作ることで、構造的に見えづらい各家庭が抱える課題に対しても、なんらかの解決方法を見出していきたい。

2024年に向けて

ながむれば ながむる花のあるものを むなしき枝に うぐいすのなく

西行法師

今年のおみくじに書かれた西行法師の一句。古きを捨てて新しきにつけという意味合いと解釈したが、自らが立ち上げたいまの組織を去り、課題だらけの事業部門に身を置くという今年一番の決断は、まさにこの句が示す方向性だったのかもしれないし(ただし、いまの組織は「むなしい枝」ではないが)、今年を「跳ぶ年」と決めたときからの運命だったのかもしれない。

ビジネスは転換期に来ており、目の前には大小様々な課題が待ち受けている。とてもひと一人で解決できる大きさや複雑さではない。ただ、ジェネラリストを自負してきた自分は、密かに課題解決のプロフェッショナルではないかとも思っている。だとすれば、なんとも挑戦しがいのあるテーマではないか。2024年、新たなメンバーとともに、新しい価値を仕事に生み出していきたい。

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