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エレキギター買ったよ

 そうしてエレキギターを買ったわけである。この前の月曜日にすっかり魅了されたあの個体。火、水と忘れられず、満を持して木曜日に迎えに行った。「あぁ待ってましたよ」とばかりに、同じ店員さんが待ってくれていた。最終確認がてらちょっとだけ試奏させてもらい、「買います」。せっかくだから、抱えたところを写真に撮ってもらった。「おめでとうございます」と言われてちょっとだけ恥ずかしかった。5枚ほど撮られた写真は、マスクごときでは隠せないくらいに笑っている自分が写っていた。

 買ったのはFUJIGENのテレキャスターシンライン。NTL11MMHT-NTという型番。ピックアップ、フロントはハムバッカーでリアがシングルコイル。トータルで30分ほど試奏していたかもしれない。それで思ったのは、フロントかリアにしたときの音色が楽しかった。もちろんセンターにしたときも良いのだが、フロント、リアとそれぞれ全然違って特徴がはっきりしておもしろかった。こんなことを語る自分は、しかしギターには全然詳しくない。でも「好き」をはっきり主張することだけは決めている。

 で、アンプだが、いわゆる箱型のそれは今回は使わないことにした。以前エレキを楽しんでいた10年前くらいは、マーシャルのアンプにヘッドフォンで演奏していた。それから知らないうちに技術革新は進んでいたようだ。今回は、NUXというメーカーのmighty plugで演奏することにした。製品そのものもだが、YouTubeでたくさんレビューされていて、ここにも先進性を感じたものだ。

 mighty plugとは、ギターのジャック部に、たばこの箱よりも小さいその製品を差し込み、イヤフォンを繋ぐだけで多種多様の音を鳴らすことができるという代物。シールドが要らない、という部分に最大の利点を感じた。音のバリエーションも申し分なく、めちゃくちゃ楽しい。「そうでなきゃ」ということに、これはスマホアプリと連携できるのだ。つまり、細かな調節はアプリでおこなう。今回アコースティックではなくエレキを楽しむのだから、徹底的に科学の力というか、電気の恩恵を得ようと思ったのだ。未だベストと言えそうなセッティングは見つけられていないが、色々な設定に色々なフレーズを弾いてみては、ああでもないこうでもないと試行錯誤を重ねることが楽しい。秋の夜長、昨夜などはうっかり0時過ぎまで弾いてしまっていた。

 このmighty plugはUSBで充電して使用する。フル充電で3時間の使用が可能らしく、気づけば充電が切れそうになっていることが何度かあった。そういえばストロークする右腕に懐かしい筋肉痛も出てきた。もしかしたらそれなりの運動量も担保できるのかもしれない。良いことづくめで、10万超の買い物はちょっとドキドキしたけれど、多分、本当に買ってよかった。

 間に合わせで買うのは嫌だったから、ギタースタンドとストラップはまだない。この後映画を観るのだが、そのあと楽器屋に行って物色しようと考えている。こんなふうに、「次、次」と手招きされているかのように行動に駆られる気分は久しぶり。楽しいものである。

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