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阿波踊りは県民の心の古里

徳島新聞「読者の手紙」(2023年3月22日)に私の拙文が掲載されました。読んでいただければ幸いです。
 
「阿波踊りは県民の心の古里」
 早春を感じる上旬の休日、「徳島城阿波おどり」のプレイベント・蜂須賀桜編を見るために徳島中央公園を訪れました。この時期、この場所での阿波おどりイベントは初めての試みだそうです。助任川沿いの蜂須賀桜は、美しい濃いピンクの花をつけ始めていました。
 桜の下、県阿波踊り協会徳島支部の19連、約450人の踊り子と鳴り物による流し踊りが披露されました。高張ちょうちんが登場し、あでやかな女踊りと威勢のいい男踊り、よしこのリズムを刻む鳴り物。私たちの心も体も自然に踊りだします。
 その後も阿波踊りらしい静と動の構成や演出を見せてくれました。フィナーレは、「踊る阿呆(あほう)にみる阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々」。観客も参加しての輪踊りです。踊り子の笑顔、観客の笑顔、やっぱり県民は阿波踊りが好きです。
 年とともに涙腺が緩くなったことを実感しました。江戸時代の徳島藩主・蜂須賀氏のおひざ元の徳島中央公園で、しかも愛蔵していた蜂須賀桜の下での阿波踊りは、430年の悠久の時の流れを一瞬でさかのぼったようで、感慨もひとしおだったからです。
 阿波踊りは、県民の心の古里です。このイベントがこれからもずっと続くことを願っています。

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