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砂糖の甘くない話(仮タイトル)6

砂糖の甘くない話(仮タイトル)6

砂糖の話パート6

砂糖は良いの?悪いの?という話です。


1〜5はこちらからどうぞ↓

6.結局砂糖って良いの?悪いの?

砂糖の害についてここまで話してきましたが、結局のところ砂糖は悪いだけなのでしょうか?
砂糖は甘味を付ける甘味料としての働きだけでなく、保存料・保湿材・防腐剤・増粘剤などの食品の保存のために使われたり、微生物の発酵を促すためのエサにしたりといろいろな物に便利に使われてきました。今日の加工食品の普及は砂糖があったからこそだと言えます。

そんな砂糖ですが、昔はとても貴重なものでしたので、庶民はなかなか食べられず、薬代わりに処方されたり、ハレの日だけの特別なものでした。砂糖以外の糖分でも、白米やもち米もハレの日だけのご馳走でしたし、芋飴や米飴、みりんや蜂蜜も作るのにとても手間のかかるものでしたから、やはり貴重なものでした。ですから、現在の私たちのように毎日たっぷりと摂ることはできなかったので、糖質過多による健康被害がでるようなことは庶民の間ではほぼ無かったのです。(江戸時代に白米の食べ過ぎで脚気が流行ったことがありますが、これも武士や庄屋などのお金持ちだけの話です)


砂糖で細胞が緩む

実は、砂糖の保湿力を利用して化粧品にも糖類が使われているんです。蜂蜜を肌に塗るとしっとりしますが、それも糖類の力が働いていますし、砂糖水を塗ってみてもしっとりさせることはできます。糖が水を蓄える力があるから、細胞内に入り込んでそこに水をキープしてくれるのですが、糖分には細胞組織を緩ませる力もありますので、それが多くなるとむくみの原因になるのです。砂糖を摂り過ぎると体内の細胞が「ジャム化する」とも言われていますが、ジャムを作るときに、あらかじめイチゴなどに砂糖を振っておくと中から水分が出てきて果肉が緩みます。それが体内の細胞でも同じことが起こって、細胞が緩んでしまうのではないかと考えられています。

砂糖をたくさん摂り過ぎて、細胞内に水を溜め込み緩んでしまうことで一つ一つの細胞が膨張して、むくみに繋がります。そこへ塩を入れますと、浸透圧の関係で余分な水分は外へ出し、細胞を引き締めてくれるので、むくみが解消されるのです。砂糖の摂り過ぎ、塩分の控え過ぎが体内の水分量の調整を狂わせてしまうので、体調不良を引き起こしてしまうということです。


砂糖は悪者なのか?

では砂糖が悪いのか?というと、砂糖自体が悪者なのではなく、それをどのように扱うのか、ということが私たちの側に問われているのだと思います。糖類は全くゼロでは不便ですし、発酵などには支障もきたしてしまいます。私は適量を上手に利用することで、上手く付き合っていくことが大切だと考えています。

ですが、現代の加工品には何にでも糖類が入っている状態で、上手にコントロールするのはとても難しく、さらに精製度の高い上白糖は中毒性も高いですので、少しだけ摂って適量を保つのは相当な精神力が必要になってきます。

ですから、最初から砂糖類を摂らないように心がけ、糖質は自然な食物から摂り入れる、あるいは発酵食品で摂取するということが無理なく糖質コントロールをするコツになると考えます。

砂糖だけに限らず、何かを悪者にするのではなく、その物の性質を良く知って、どう選ぶのか、どう扱うのかを自分でしっかりと考え行動するということが何より大切なのです。

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