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6/12-掌編 仕事って

女の子に体を捧げてもらうための無駄、無理、虚無、虚構が

混じってるから
嫌々晒した裸の体が混じっているから

ぼくは触りたくないの
ぼくが無理やりする仕事、その対価にもらえるお金、生きるために必要なんだと思ってたお金

誰かが身を粉にしてつくった何かに与えられた価値
粉にした体に支払われる対価

相手にはできなくて、
自分にはできることがあったら、そこに仕事をつくれて、その対価に何かもらえるよって、

昔はよかった、それよりほかなかったのだろう
できないことをできる人がやっていた、助け合いだったのだろう

いまぼくらが無駄な苦しみに喘いでいる理由は
相手の能力をいかに上げさせないかで人々は仕事をつくっているからだ

助け合いなんてなく、奪い合いの中で生きている人とは思えないほど愚か極まりないぼくらだからだ

人の形をしているのに
人の思考ができる頭があるのに
人として生きてはいけないひしめき合う人々の海の中に堕とされた

這いあがろうと踠くのは罠だ
頭を消し身体が壊れるまで耐える奴も馬鹿だ
時は来る
それまでは息を潜めて我慢だ

自分を売るな
他人を買うな
自分を育てろ

他人を師とし、
自らを高めよ
人は皆、一人一人、暗闇の中の光だ

行きたいところにふらっと行きたい、ひとりのひかり暮らし、明日を恐れずに今日を生きたい、戦争と虫歯と宝くじのない世界を夢想してみる。