真理11
求めても得られないし
求めなくても得られるから
ぼくらは意志をなくしていった
わかりやすく例を挙げ
詳しく説明しましょうか
それをどんなに欲しがっても
末っ子次女に与えられるものはこれです
どんなにいらなくても
末っ子次女はこれを受け取らなければなりません
自ら求めてはいけないのですよ
決められた幸せを受け取ることが務めなのですよ
いらないのに、
それを受け取る器がぼくにはないのに、
そんなことは関係ないのです、あなたには事実があるのです、これはあなたに渡すよう決められていることなのです、どうぞお受け取りくださいと
ぼくは
ぼくを育てることができぬまま、
理不尽に渡された幸せを享受することもできず、
ふらふらゆらゆらさまよっていたみたい
器は持ってる前提で、
そしてそれを各自、自然に、育てていけるものだとい言う、意識に上らせることもないところでの暗黙の了解で、
器を持ってるかどうかの確認や、
それを育てていくことについての協力は一切されない中、ぼくらは
いらないものを渡される
持っておけないものを、
なくしたらもうないからねって言われながら渡されるんだ、
大事なものだけど、ぼくにはそれの大切に仕方がわからない、
なくしちゃいけないってわかってるのに、ぼくはそれを落としてしまう、壊してしまう
悪いのはぼくなのでしょうか
その人にとって持っていることが当然であると期待されている器を持っていないことがバレると、手のひらを返されるからね、
確認されると困るよね
一人必死にその事実を隠し
懸命に
誰にもバレないように密かに努力を続ける
期待される器を持って生まれてくること、
それを誰に何を言われずとも勝手に一人で育てられること、それを当然のことだと意識にも上らせないところで決めつけている人々は、
持って生まれた幸せに気づけず、それを育てることは許されず、
持ってないものを持ってるふりして、
できないことをできるようになるまでやらされて、
できるようになれなければ切り捨てられる社会、
そこから
抜けても、
生きていけるよ、意志があれば、
でも意志がない、
生きたくない、生きたくなんかないよね、
でもいつかは死にたい
なのにまだ死ぬのは怖い
辛い
それは
ちゃんと生きてる証拠なんだよ
誕生してしまったぼくらが死んでいくためには
嫌でも、苦しくても、やめたくても、
生き抜かないと、
死なないんだよ
そうしないと、そのからだが消えても、生まれ変わって繰り返してしまうよ、きっと
行きたいところにふらっと行きたい、ひとりのひかり暮らし、明日を恐れずに今日を生きたい、戦争と虫歯と宝くじのない世界を夢想してみる。