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KGBの男 - 冷戦史上最大の二重スパイ

冷戦時代にソ連 KGB とイギリス MI6 との二重スパイとして活動していたオレーク・ゴルジエフスキーの一生を描いた本「KGBの男」を先日読みましたが,めちゃくちゃ面白かったです.

ソ連の諜報組織 KGB のスパイであったゴルジエフスキーは,ソ連の共産主義に疑問を持ち,イギリスの情報機関 MI6 との二重スパイになります.KGB の出世階段を上るにつれて,より重要な機密情報をイギリスに流せるようになり,サッチャー政権における外交政策に大きな影響を与えました.ゴルジエフスキーの情報がソ連と西側との核戦争を防いだと言われています.

後半のソ連からフィンランドを介してのイギリスへの亡命は,リアルな出来事とは思えなくくらいスリリングで一気に読んでしまいました.ゴルジエフスキーは今もなおイギリスで偽名で暮らしているようです.

また,ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の話が最近よく出ますが,ロシアを裏切ることの恐ろしさを改めて知ることのできる 1 冊でもありました.


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