見出し画像

英語学習での気付き_発音編3_音節という概念

はじめに(とばしてよいです)

前書き

日本語での言語としての常識と、英語のそれでは大きく違う。
日本語としての考え方の枠で捉えると覚えにくかったり、使いづらかったり、勘違いしたり、色々躓く。
その違う部分を網羅したい。
それらを共有したいのと、自分の気づいたことを文章として残しておきたいと思い本ノートを書きました。
特に、英語をこれから始めるぞという人に知っておいてほしいと思ってます。

私は言語学者や英語教師でもなく、あくまでこれらは英語学習者としての私個人の体験談、持論となります。
また、日本語母語話者という意味で日本人という言葉を使う場合がありますが、いちいち日本語母語話者と書くと長いので日本人と括ってしまってます。母国語と国籍を一緒くたに見做しているという意図はありませんのであしからず。

なお、私の英語のレベルは決して高い方ではありません。
とはいえ完全な初心者とも言えない状態です。
ネイティブの方との会話経験はないのですが、ドイツの方と対面や文章での英語のやりとりがスムーズではないがなんとか出来ている という状態です。


他の記事について

本ノートでは 音節という概念 について書きますが、
話した英語が伝わるかの基礎的な部分において アクセント と 余計な母音を入れない の方が大事だと思います。

英語の発音を全く学んでない人が雰囲気だけ真似して話して通じなかった場合はだいたいこの2つが原因だと予想していますが、
上記の2つを意識しつつ、実際の発音を聴きながら発音練習を続ければ、この音節という概念は自然に体得できると思われます。

なお、上記の2つについては以前に別のノートを書いてますので参考ください。


音節 とは何か

まず日本語の場合

日本語には モーラ という概念があります。
俳句や川柳では575にあうように文章(と言っていいのか知りませんが)を作りますが、
この575という数字こそがモーラのことです。

切手は「3」、救急車は「5」 に感じられるあの感覚のことです。
日本人はこのモーラという概念を無意識に使って話したり、聞いたりしています。


英語の場合

英語にも日本語のモーラに似たような概念があり 音節(syllable) と呼ばれてます。
日本語ではひらがなやカタカナにすることでモーラを大まかに数えること出来ます。文字数が多いほどモーラも多い傾向にあります。

しかし英語の場合、発音だけで決まります。
単語のスペルの長さとは無関係です。
そしてカタカナで書いた時の長さとはもっと無関係です。

例えば以下の単語は全て1音節です。
I ("私"のアイ)
go
time
next
thought

以下は2音節の単語です。
famous
idol

まぁ長いスペルであれば比較的に音節の数も多くはなるでしょうが、日本語ほど比例していないことがわかります。
あくまで発音だけで判断する必要があります。


この 音節 という概念をどう使うか

例えば
I thought XXX. (私はXXXと思った)
という文の I thought の部分は 2音節 です。
famous も2音節なので、両者は同じリズムで発音されることになります。
あるいは2拍で発音されてるとも言えると思います。

これだけだとよく分からないと思うので、上記の発音をあえてカタカナで書いてみます。

I thought
(アイ) (ソウト)

famous
(フェイ) (マス)

上記の ()1つ で 1音節(あるいは1拍)というイメージです。

「同じリズム」とか「2拍」とか音楽的な言葉を用いましたが、正確な言い方かは分かりません。
わかりやすさ重視でとりあえずこう書いてます。
この言葉を鵜呑みにせず、ちゃんと英語母語話者の発音を聞いて確認ください。

正直、文字での説明には限界がありますので「考え方」や「日本語と英語はどう異なるか」だけわかってもらおうと思って書いてます。
考え方や異なる点を理解してもらえば、どこに注意してお手本音声を聞けばよいのかや、どこに力を入れて発音練習すればよいのかが良く分かるはずです。


英語の歌で 音節 を体感できる

音節の感覚をつかむには、英語の歌を真似て歌ってみるのが一番です。
この音節という概念が一番わかりやすいのが歌になります。
英語の歌は曲のメロディに 音節 を対応させて歌います。
※日本語の場合はモーラに対応させる場合と音節に対応させる場合が状況によって切り替わってると思われます。

早く歌ってる曲だと全然わからないので、ゆったりとした曲で歌詞を見ながら確認してみてください。
なるべく聴きなじみのある曲や好きな曲がいいと思いますが、英語の曲を全然知らない場合、カーペンターズの Yesterday Once More が良いかと思います。
カーペンターズは英語の発音がクリアで分かりやすいとの評判を聞きますし、私もなんとなくそんな気がしてます。


音節と母音との関係

音節と母音はかなり関係があります。
なので音節という概念を習得するにあたって、1つ前のノートで書いた
「英語の発音時に余計な母音を入れないように気を付ける」
という点についてしっかりと意識する必要があります。

ちゃんと調べてないですが、基本的に1つの音節につき母音が1つだけ入っている傾向があるようです(そうでない場合も沢山ありますが)。

なので余計な母音を入れていると元の単語より音節が増えてしまいます。
英語の歌を歌おうとしている場合であれば、曲のメロディーについていけなくなります。
日本語で言えば文字数(モーラ)が増えた状態で歌っていることになるからです。


各単語の音節の数や、音節の区切り位置の調べ方

英語を発音することに慣れるにつれて、発音を知っている単語であればなんとなく音節の数や、音節の区切れ目が体感的にわかってきます。
しかし、発音を知らなくても辞書で調べることも可能です。
発音がよくわからない単語に出会ったときは私はいつも辞書で発音記号と音節の情報を調べています。

具体的には辞書を引いた時に以下のように • が書いてあったりするので、
これで音節の数と区切れ目が分かります。
fa•mous
i•dol


余談

発音練習の際は音節については特別に意識する必要はない

この音節という感覚は、発音の練習をずっとやってれば勝手に慣れると思います。
余計な母音を入れない ということをしっかり意識し、実際の発音を真似しながら発音練習をずっと続けていけば自然とこの音節に沿った話し方になっているはずです。

実際私はこの概念を知らないままずっと発音練習を続けてました。
発音の解説本などに書いてある通りに無意識に舌が動くようになってしばらく経ってからこの音節という概念を知り、
「この単語を発音した時に、辞書に書いてある • の通りに確かに無意識に区切って発音してる!!!すげーっ!」
などとなりました。

なので一番大事なのはやはり
・アクセント
・余計な母音を入れない
の2点だけだと思います。その他のことはこの2つを意識して練習していけば勝手に身につくと思います。

もちろん「R と L の区別」など、勝手に身につかないこともあります。
このRLに代表される「日本語には無い音、日本語では区別しない音」は意識的に練習しない限り絶対に身に付きません。
ただ、もちろんこれも大事だとは思いますが上記の2点を体得している方が「伝わりやすさ」「リスニングしやすさ」という観点で言えばずっと重要だと思います。


日本人以外には モーラ の感覚は難しい?

がらっと話は変わって日本語のモーラについてです。
どうやら非日本語話者にはこの感覚は備わっていないようです。

例えば日本人にとっては 来て と 切手 ははっきりと異なる言葉であり、聞き間違えることはまずないかと思います。
来て は 2モーラ、切手は3モーラであることで聞き分けることが出来ます。

これをフィリピンの人に試してもらったことがあるのですが、
来てと切手を言い分けたり聞き分けたりするのはめちゃくちゃ難しいようでした。
来て は問題ないのですが、切手 は何度やっても言えてませんでした。
2モーラ目のちっちゃい「っ」にあたる間がどうしても短くなってしまい、私には「来て」に聞こえました。

更に別の例ですが せーのっ で手拍子するときのタイミングについても同じようなことが言えるようです。
以下の動画の2:40あたりを見ると、少なくともアメリカ英語で育つとモーラという概念は体得でき無さそうです。

せーのっ で 4モーラですが、そのあとの5モーラ目の位置で手を叩くという感覚が日本人にだけあるということです。
よーおっ でも同じことです。

モーラ という概念が日本語以外の言語に存在するかを私は知らないですが、もしかするとそういった言語の母語話者の方だったら上記の 切手 とか せーのっ とかも楽々と対応できるのかもしれないですね。


他にも書きたいこと

本ノートでは 音節 を扱いましたが、
他にも書きたい内容があります。
今後書く予定として、
・アクセントと音節の関係
・リンキング
・日本語に無い音、区別しない音
などがあります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?