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民主主義の国、日本では、どの地域にも選出される政治家というものがいる。そんな政治家達のことは、日々流れゆく、枚挙にいとまが無いニュースの中に映る、旬の政治家を調べていくうちに詳しくなっていった。 最近は、自分がどこにいるのかというのを街に貼られているポスターでわかるようになったくらいだ。そんな街の中で違和感を感じさせ、目線を惹きつける大きな顔の笑みは、考えさせられるものがある。その政治家が見てほしい自分を、最大限詰め込んだ一枚の紙にはどのくらいの人がどのように感じている
働くことは人間の義務なのであろうか、それとも善行なのだろうか。はたまた罪に対する罰なのであろうか。旅行といっても、括弧付きの別世界の日常体験をしに来ているだけの半日常を数日間過ごす「旅行」をした。 バイトのシフトが入っている友人に付いて、そのバイト先でフラフラと過ごしているが、カウンターに隔てられた「向こう側」は、手に届き、目に入るものの、大きく高く聳え立つ壁を感じた。別に普段バイトをしていないわけでもないが、特段頑張って何か目的意識を持っているわけでも、有り難いことに
「その荷物をそこに置いてください。」運び出されるダンボールの山がどんどんと車へと積み込まれ、歩いて5分もしないビルへと運ばれていく。祖父母が高年齢に達するも様々な事情から引っ越すことになった。何十年と住んだ祖父母は新しいマンションへと移り変わる。道を一本挟んだ向かい側へと引っ越すだけだが、町も景色も全てが変わる。 そんな引っ越しの手伝いをしていた。新しい風が吹き込む最新鋭の自宅にどんどんと荷物が運ばれ、それを指揮する仕事をしていた。旧宅からの由来の品が積まれていく。家全
とある人とワインを交わした。社会的地位を占める人に誘われ、高級フランス料理店に連れて行かれた。元服し、酒類が解禁されたということで、ワインを飲もうという話になった。さまざまな高級ワインがコースとともに運ばれ、芳醇な香りとともに細かな味の差を嗜んだ。 そんなワインの違いを知るべく、ソムリエの大会や、日本のソムリエ会の重鎮の動画を見ていた。家を出る間際、そんな重鎮が世界一を獲得した際のニュースのワンコーナーの動画を見つけた。自分の興味は、そのソムリエと親しく、そのニュースを
燃え盛る炎が大きくなり辺りを照らした。夏休みの旅行も始まり、3泊4日の長期であるキャンプへと向かった。世間を騒がしている台風はキャンプ地を避けるように進む。雨が降ったり止んだりしている中で、不安な自分をよそに車は突き進んでいく。キャンプ場につき、先についていた友人達と合流する。少ししけった雨上がりの薪は、なかなか火がつかず、煙だけが登っていく。予想以上にしっかりとした作りで、建てられたテントが立ち上がる。火力もあがり、火は安定する。 インターネットは少し歩いた炊事場でし
最近悩み事が多い。色々と考えることが回り回って悩みを増大させている。自分の考えた理論ともするべき考えが、どこで何が間違っているか、理論上の問題点はどこなのかを探せずにいる。 人間関係において、人間は役割を持っているのではないかと思う。そんな周りの期待する役割、自分の期待する役割というのは代替可能なのではないだろうか。これは、社会的人間分割・統合可能論だ。社会の中で生きる社会的人間には役割が与えられている。それは、人間個々の能力などに基づき構成された、さまざまな階層とスケ
経歴でものを語る人がとても苦手だった。その人が経歴に自信を持っていたりするのはよいが、他の人にまで当てはめたり、何か属性の如く語ってくる人がとても苦手だ。 経歴というのは、いわゆる履歴書に書くようなものだ。どの学校に入り、卒業し、どんな会社にいたのかというやつだ。確かに簡単にその人を知る分には良いのかもしれない。しかし、そんな経歴だけで語れる人生を過ごしているのだろうか。それはとても悲しいことだ。自分の人生は「経歴」だけでは語れない課外活動の連続だ。煌びやかな経歴を身に
どんどんと電車に人が乗ってくる。週末の近づいた夕方の下りの電車には疲れ切った人々の顔が並ぶ。昼まで寝ては起き、食べては横になる時間を過ごして、今から仕事と意気込んでいる自分だけが浮いている。 手元のスマホには昨今世間を騒がしている渦中の人の日常に近い情景を映し出した動画がおすすめへと乗った。知識を豊富に有し、世の中を静観たる眼差しで俯瞰している姿に憧れる。そんな人の書いた本に興味が出た。バイトの始まる1時間前に駅へと降り立つ。いつもと反対側の出口へと進む。いつも使う同じ
インターネットに接続された人類と、その作品は、人からのリアルタイムの評価とともに、その数がわかるようになった。 インターネットに接続されて以後、自分の言動や自分そのものの評価はインターネットに放り出されてしまった。インターネットでは、閲覧数、いいね数などが全て可視化されるようになってしまった。確かに昔も、本の販売数などで分かったのかもしれないが、その機能が利用者一人ひとりに適応されるだけでなく、その人全てが評価されるようになってしまった。インターネットに自分の考えや言動
来たる!夏休み。行く手を阻む、山積していた課題やテストが片づき、目の前の道がひらけた。大きく開き、吹き込む風は燈を大きく燃やした。明るく照らした細く長い道は先の見えないものだった。 駅に降りたち様々な人々を交わしながら帰路へと着く。喧騒たるノイズをかき消す、耳につけた現代技術の結晶であるイヤホンは、嬉々たる叫びや、悲嘆たる嘆きを無音へと昇華させ、外殻との隔たりを大きくさせる。心地よい小刻みの陽気なリズムは左右へと通り抜け、疲れた体にのしかかる将来への不安と懸念が体をさら