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大学生散文|感情紀行記

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感情の動いた時を書き記す【感情紀行記】をまとめています。
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2023年7月の記事一覧

【感情紀行記】良心と付和雷同

 ある一般教養の授業、番号を打つと出席になるシステムであった。授業の途中、一時間が経過したあたりで番号が提示される。  授業開始から数週間、番号が提示されて、5分間の休憩となった時、窓際に陣取っていた数人が荷物をまとめて席を立った。数人が席を立ち、外へと出ていったのを見て、数人が同様に帰宅した。教授が熱心な生徒と会話しているのを良いことにどんどんと逃げるように帰宅していく。以前からこのような光景はあったものの、さすがにこのレベルでの退出は初めてであった。逃げるかの如く走り去

【感情紀行記】金継ぎ

 金継ぎとは、陶器などの割れや、ヒビなどの陶器の破損部分を漆で接着し、金などで装飾した修復技法のことを言う。金継ぎは、日本の文化、考え方や思想を特徴的に描き出し、魅せている。  「仲が良いって言うのはいいことだけど、遠くて会えない悲痛を味わうなら…」少し遠くに離れている親友はこういった。この発言は、会えない苦痛を味わうならば、そもそも仲が良いと言うこの関係こそ、諸悪の根源なのではないかと言う示唆なのである。確かに、会えない悲しみというのは深く、苦しみというのも大きい。しかし