自主制作作品っていいよねというおはなし

2023/12/20 更新分

最近YouTubeを開いても大体、ちょっとお時間頂かれる例の動画か▪︎▪︎▪︎▪︎について語る配信しか見ないのだけれど、時々「自主制作作品」をふと見たくなる瞬間がある。
それが丁度今日だったので今回はこの話題について書く。

自主制作作品は個人だったり学生が主に趣味だったり卒業制作で作られるのだが、
一般の作品と比べると金銭的にも人的にもリソースが限られるためどうしても尺の短い作品になってしまう。
しかしその限られた時間でどれだけ魅せれるかという点が魅力的で
プロのよりは表現に制限が少ないのも相まって「面白さ」や製作者の「やりたいこと」を詰めに詰め込んだ原液を堪能できるのが醍醐味でもある。
以下にいくつかオススメ作品をあげて今日の記事は終わろうと思う。
この機会に是非一度「自主制作」の世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか?


・新婚夫婦のお昼ごはん

タイトル通り新婚の新妻がお昼ごはんを料理するというシンプルな内容なのだが、
手書きの温かみのある作画、生活感ある音響、小気味良い映像のテンポ感が相まって観ててとても心地よいのが特徴だ。

そして何より最後の料理の作画がとても美味しそうに感じる。作画がただ美しいのではなく今までの映像の相乗効果でそう見えるのがいい。

総じてとてもアニメーションが上手い作品だ。

・果ての一閃 EPISODE ZERO

HAL名古屋の映像学科の学生が制作した作品でともかくクオリティが高い
メカ周りのCGは勿論、映像のカットの見せ方もロボットアニメを大分意識した構成になっており、深夜に放送されてても全く違和感がない作りになっている。

また公式サイトも存在し、それもまた今時のアニメっぽい作りになっているのも目を見張る。

本当にテレビで放送されてないだけの公式アニメみたいな質感を持った一作だ。

・KURUKO

こちらの作品は今まで挙げたものとは違い、物語のアイデアが面白い一作だ。
身の回りにある電気や水道など全てのインフラが謎の全身シロタイツによって支えられているという、一風変わった世界を描いたフラッシュアニメである。

とある男性の失敗ありサクセスありのちょっとドタバタした休日を、
一定のテンポの映像とピアノのBGMで淡々と描かれるのだが、そのリズム感が心地よい。

そんな休日を過ごした男も次の日には全身シロタイツを着込み、誰かのために働くというオチも秀逸で「誰もが誰かに支えられていて、また誰かを支えられている」という、当たり前だけれど言われてハッとするようなメッセージが描かれており、観た後ちょっとだけ世の中に寛容になれる、そんな一作だ。

・機動戦士クロスボーンガンダム OP風動画

自主制作は何もオリジナルにかぎっているわけではない。
好きな作品をアニメ化したっていいのだ。

こちらは「機動戦士クロスボーンガンダム」という漫画作品の架空のアニメOPという程で作られた作品で、どちらかというとMAD動画にカテゴライズされるような動画ではある。しかし全編手書きで書かれてるので自主制作作品として今回は紹介する。

作画のクオリティは勿論、「ガンダムらしさ」のツボをしっかり押さえた映像の構成にその手のヲタクはとーてもニチャニチャしてしまう。

この作品、どうやら原作の長谷川裕一先生にも認知されているらしく、なんだかとてもDream come trueな一作だ。

・オーク

もはやアニメではないし、規模も正直自主制作にしてはちょっとデカい気もするがめちゃくちゃ面白かったので紹介。

この作品は全編iPhoneで撮影されているのが特徴的な特撮作品だ。

また特撮作品は製作費が高いことでお馴染みで、例えば平成ライダーだと1話30分撮るのに約1500万円ほどかかると言われている。
そんな中「オーク」は約150万円ほどとそれの十分の一の予算しかない。
そんな限られたリソースの中撮影されているのだが、それを全く感じさせないほどの高いクオリテイを誇っている。

スーツのクオリテイは勿論、アクションシーン、CGのエフェクト周りまで全てがよく日曜朝に観るそれなのだ。

また特撮用のスーツをたくさん用意できなかったり、変身シーンなどの派手な演出ができないという都合も演出で上手く誤魔化しが効いていて、
引き算的な撮り方がすごく上手い。

限られたリソースで最大限のクオリティを出す、映像表現の巧さを感じさせる。そんな一作だ。



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