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「ドラゴンボール超 ブロリー」感想

2023/12/07 更新分
自分はドラゴンボールをあんまりみたことがなくて、
連載時はそもそもまだ産まれてないし、少し前まで日曜に再放送してたけれど、その時間帯の僕のテレビは大体フルタ製菓やアイ工務店のCMが映ってたし、春頃になるとオロナミンCのCMもよく流れてた。

そんな「ドラゴンボール」を通らなかった人間なんだけれどAmazon primeでたまたまこの作品を見つけたので見ることにした。
「ブロリーは知ってる!あの『デデーン!!』のやつでしょ!?」
本当にそれだけのしょーもない動機で見たけけれど、結局最後まで『デデーン!!』のシーンは観れなかった。
でもめちゃくちゃ面白かった。

この作品の魅力はなんと言ってもアクションだ。
脚本、舞台、BGM。この作品を構成するすべての要素が悟空とベジータとブロリーによるカッコいいバトルを盛り上げるためだけに存在する。
その清々しいまでのアクションに振り切っていて、頭空っぽにして楽しめる。

ベジータが徐々にパワーアップしながらブロリーと戦うことで、それに対応していくブロリーの規格外の強さを演出しつつ少しずつ場の空気を盛り上げ、悟空が最初から全力でブロリーとぶつかっていきから最後の
ゴジータと超サイヤ人に覚醒したブロリーの一騎打ちまで一気に駆け抜けていく。まるでジェットコースターだ。

そんなアクションを背景、物語、BGMで極限まで盛り上げる。


舞台の氷の大陸も完全にアクションが映えるから設定されてるし、
話の盛り上がりに合わせてマグマが噴火したり、なんか宇宙っぽいところに進出したりと悟空たちが気持ちよくバトれれば他のことはどうだって良いでしょ?と言わんばかりの振り切れぶりがとても気持ちいい。


物語も規格外の力を持ってしまったばかりに復讐の道具にされたブロリーの悲哀と、そんな戦いしか知らない彼に手を差し伸べる、緑の水樹奈々とジジイの杉田智和とのほんのりとした友情が描かれる。
ブロリーはドラゴンボール版「オデ」なのだ。
特に初めての友達「バア」との思い出を語るシーンは見もので、
大ベテラン声優島田敏による、円熟した演技で堪能できる「オデ」。うん、100点!!

そのバックポーンが語られるからこそ、
戦闘シーンのブロリーの悲痛な叫びが拳に乗っているのが画面越しに伝わってくるし、それがアクションシーンの迫力に昇華される。
正直物語の内容自体は薄いけれど、アクションを盛り上げるフレーバーとしては十分だ。


さらにいいのがBGM。

特に聴いてほしいのが21曲目「カカロットVSブロリー」で、聴けばわかるのだがこの曲自体は本当にクソダサい

だけれどこのクソダサい曲が戦いを最高に盛り上げてくれる。
曲と映像とが綺麗に音ハメされており、悟空とブロリーの肉弾戦を勢いのある気持ちいい作画と
ゴーブロリッ!ゴッゴッ!!ゴーブロリッ!ゴッゴッ!!カッ↓カッ↑ロット!!(オーウェーオッ!!)カッ↓カッ↑ロット!!(ウェーオーウェ)!!
の謎フレーズとで、まるでプロレスを見ているかのような盛り上がり、臨場感を作り上げる。

この不思議な調和がクセになる。鑑賞後
ゴーブロリッ!ゴッゴッ!!ゴーブロリッ!ゴッゴッ!!カッ↓カッ↑ロット!!(オーウェーオッ!!)カッ↓カッ↑ロット!!(ウェーオーウェ)!!
が頭の中で無限リピートされること請負だ。



前提知識は「デデーン」だけだったけれど、深いこと考えずに「かっこいー!」「気持ちいいー!!」できる「エンタメ」極フリ作品でめっちゃ楽しかったというお話だった。
これをクソデカ映画館のBIGスクリーンで観たらきっと飛ぶんだろうなあ。
当時映画館で見たかったなあ。

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