見出し画像

Apple Vision Pro

Appleが6月5日に行われたWWDCの基調講演で、Apple Vision Proという複合現実ヘッドセットを発表しました。
人々は2007年1月のスティーブ・ジョブズの名プレゼンテーションを想起したようです。当時、スティーブ・ジョブズは長い間 噂されていたAppleの携帯電話 iPhoneを聴衆に紹介し、聴衆は見事に魅了されていました。
今回の基調講演は事前に録音されていたため、ティム・クックが「もう1つ見せたいものがある (one more thing)」と発表しても、「おおー」と歓声が上がったり、拍手が起こることはありませんでした。
しかしながら、そこにはまったく新しい「魔法の」ユーザーインターフェースを持つピカピカの新デバイスがあり、コンピュータの新しい時代を告げるはずでした。

「Macがパーソナルコンピューティングを、iPhoneがモバイルコンピューティングを切り開いたように、Apple Vision Proは空間コンピューティングの時代を取り開きます。」とティム・クックはプレゼンテーションで語り、Vision ProがAppleと世界にとって次の大きな存在になるという期待を共有しました。また、発表直後に新しいデバイスを試用した一部の人たちは、広く感銘を受けていました。一方で、このようなデバイスの際立った使用例、いわゆる「キラーアプリ」が何なのか、あるいは何になるのかがまだ明確でないため、懐疑的な意見もあったようです。

しかし、だからといって悪い製品とは限りません。2015年にApple Watchが登場したときも同様で、ほとんどの人が「いい技術だけど、どう使ったらいいのかわからない」と話していました。しかし、時が経つにつれ、Apple Watchはその目的を見つけ、手首につけるiPhoneというよりも、健康やフィットネスのためのデバイスという方向性を強めていきました。最初のiPhoneでさえ、現在の視点から見れば、実際の機能は非常に限られていましたし、iPhoneがどのように発展したかは皆さんご存知のとおりです。

2007年6月の発売以来、iPhoneはゼロから2000億ドル(約28兆円)以上の年間収益を上げ、Appleが歴史上最も価値のある企業になるのに貢献しました。3,499ドル(約50万円)という価格を考えると、Vision Proがすぐにヒット商品になることはなさそうですが、時間が経てば価格は下がり、アーリーアダプターや開発者がこの新しくパワフルな技術で何をすべきかを考える時間をもたらすかもしれません。

アップルの事業別収益

これまでAppleの収益はiPhoneが牽引してきました。iCloudやApp Storeなどのサービスも成長しています。今後は空間コンピューティングが次の柱になるのでしょうか。
引き続き注目ですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?